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「虫籠の中から」特集 TATSUO×黄帝心仙人

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「虫籠の中から」は“気づき”を発信する実験プログラム。新しく、熱く、深い視点でダンサーだけでなく、幅広い人に刺激を与えている。今回のインタビューではホストであるTATSUOと次回ゲストの黄帝心仙人との打合せに同席させてもらった模様をお届け。打合せと言えども、話す内に2人の思想は深く潜り合い、当日さながらの熱量に包まれた。2人の言葉のどこかに「!」ときた方は、当日、現場に足を運んでみては。

 


 

 

  • TATSUO

    自然豊かな徳島県に生まれ、幼い頃から阿波踊りと父親のJAZZ BARにて、 レイ・ブラウン、 クリス・コナー 、 アート・ブレイキー 、 ホレス・シルヴァー 、 ラムゼイ・ルイス 、 アン・リチャーズ 、 ヘレン・メリル 、 マル・ウォルドロン 、 シダー・ウォルトン 、レイ・ブライアント、渡辺貞夫などのJAZZを生で体感し、黒人文化に触れながら自由奔放に育つ。 17歳でストリートダンスに出会い、21歳でDJ BAR “GLASS  HOPPER”を始める。チームや個人として世界大会で18回以上優勝するなど世界のストリートダンスの発展に大きく貢献する。ダンスと芝居と笑いなど枠を作らない、エンターテインメント集団『Blue Print』に所属。世界大会のJUDGEやワークショップなどを通じて、ダンスが生み出すポジティブな力の使い方を世界中の人と共有している。

 

  • 黄帝心仙人

    『Asia’s Got Talent』アジア人初のゴールデンブザー獲得、自身も出演・振付したユニクロックはカンヌ国際広告大賞グランプリ他、世界の広告賞23賞を総なめにするという前代未聞の歴史的快挙を成し遂げ、「UNIQLO MIXPlay」は世界中で話題となり、 視聴回数が累計約1000万回を越え、YouTubeに上がる彼の出演する作品視聴回数は合計1億回以上。日本世界三大投資家ジム・ロジャーズのプライベートパーティー出席、コカコーラ社長、ウォルト・ディズニー会長の前でのパフォーマンス、ジョージ・ルーカスがスター・ウォーズ公認のダンスパフォーマンスとして認めるなど、世界規模の財産価値を実証する。

 

  • 正安寺悠造(YU-ZO)


    愛媛県出身。2004年から大阪で役者として活動開始し映像や舞台で活躍。2009年にダンスアクトカンパニー「DACTparty」を結成する。役者業のみならずダンサーや振付として各メディアでの地位を築き、2013年に東京へ活動の場を移し、演出業と育成業にも力を入れる。芸能プロダクションを離れ、演出家として本格始動。役者としての視点とダンサーとしての視点、そして演出家・振付師としての視点も加え、現在は演劇、ダンス公演、そしてアーティストLIVEやミュージックビデオ等の演出を手掛けている。2016年からは芸能プロダクションでの育成を開始。ダンサーにはセリフを喋らないアクティングを、俳優には役としてダンスに挑むメソッドを提供している。

 

  • 「虫籠の中から」とは
    ダンサーTATSUOと演出家Yu-Zoがホストとなり、毎回様々な表現のスペシャリストを招き、心体と言葉を使いワクワクを探求するワークショップとトークセッション。自分らしく生きる事の素晴らしさを “気づき” を体感する事で発見し、より早く夢に向かって進むヒントを世界中で共有する実験プログラム。

[PICK UP]心体と言葉を使いワクワクを探求するワークショップ&トークセッション。次回ゲストは黄帝心仙人。「虫籠の中から 7」

 


 

■人生が楽しくなる“気づき”を発信

 

TATSUO:まず、この「虫籠の中から」という実験では、基本的にはダンサーに限らず全ての人に「人生が楽しくなった!」という“気づき”を発信していきたい。そのために自己表現を主に追求しているアーティストをゲストに招いています。

 

ワークショップでは仙人の表現方法で良いのだけど、テクニックではなくて、どういう思考でそこに向かっているのかというヒントを教えてもらいたい。ただ、1時間しかないので、本当に触りだけで受講した人が「気づき始めたかも?」くらいで大丈夫。

 

そして、ワークショップの後のトークセッションで「さっきワークショップでやっていた事はこういう事なのね!」と腑に落ちてくれればいいかなと。でも、どうなっても大丈夫。その時に起きた事がやるべき事だと思うから。考え過ぎずにやりたいようにやってもらえたらOK。基本は面白おかしく自由にお願いします。

 

黄帝心仙人:今までで何回やられてるんですか?

 

TATSUO:黄帝心仙人で7回目だね。

 

黄帝心仙人:過去6回の中で、運営側としてだんだんやり方や内容をブラッシュアップしている感じですか?

 

TATSUO:毎回違う角度ではやってるけれど、根本は全部一緒。面白おかしく自由にやってくれそうな人を招いてるから、こちらもどう転がってもちゃんとトークまで持って行ける。ワークショップも“ダンスを習いに来る”というよりは、“気づきに対してのワークショップを受けられる”という認識で来るから、そこだけズレなければ大丈夫。ダンス未経験者もOKにしていて、役者や他ジャンルのダンサーとか、最近はリピーターも増えてます。

 

黄帝心仙人:そういうジャンルレスな場はいいですね。先生の生徒ばかりが来るわけじゃないんですね。

 

TATSUO:コンセプトが浸透してきたからなのか、いろんな所から参加してみたいと思ってくれる人が出てきたのかも。

 

 

■出来事そのものには意味はない。すべては思想次第。

 

黄帝心仙人:僕は、年間プログラムを行うアカデミーを10年前に立ち上げていて、座学もやっています。ただ、来てくれた人たちの夢や目標の達成率や満足感を得られたかを、10年間向き合った結果、自分の想像よりも低かったんです。

 

やり方としては、皆はダンスを習いに来ているから、僕が皆の先を走っているメンターの役割と、「僕が昔これをやったから結果が出た、だからこれは正しい」という成功法のいわゆるティーチング型だったんですが、それがすべての人に当てはまるわけではないと分かりました。そこで、ここ1、2年で始めているのがコーチングというスタイル。世界中で活躍する経営者には、経営の実績はないけれど、設定した目標を達成する手伝いをするコーチがついていて、その手法を僕も学びたいと思い、今はセミナーに通っています。

 

今後はメンター、ティーチング、コーチングの3つを合わせた教育をやりたいと思っていて、基本的には相手に質問をいくつかして、僕から答えは一切言わずに、その人から出てきたもので自身が答えに気づけたらいいなと思っています。良い先生とは何かを考えた時に、「先生のおかげでこんなにも達成出来ました」と言われる在り方ではなくて、「自分の力でここまでやり遂げられた!」と本人が自立を感じられるようになったら一流の先生じゃないかと僕の中は捉えています。

 

僕には先生と呼べる人はいないし、自分で失敗や成功を重ねて、なんとか自分の力で生きてこられたと思っていたんですが、それは、そう思えるように導いてくれた親や周囲の人がいたからだと思うんです。なので、「虫籠の中から」をやらせて頂くにあたって、そういう話の方向性からやっていこうと思っています。

 

ただ、自立という言葉が大人に対して響くのかは疑問があります。僕が今通っているセミナーは大体平均40歳くらいの大人たちが150名くらい集まっているんですが、この間、“過去を振り返る”というテーマで、「相手が自分の親だと思って、本当は嫌だったけど言えなかった事を本心で言ってください」という講義がありました。僕がペアを組んだ相手は父親に虐待されていたらしく、泣きながら本心をぶつけてきました。それを聞いて、僕ももらい泣きをしたし、見ていたほとんどの人も泣きました。次に、僕が相手に言う番になった時、親に対してネガティブな感情が全然出てこなくて、何も言えませんでした。「自分らしく生きてこられない人が世の中にはたくさんいる。」という事に気づいて、「そういう人たちを救いたい。自分らしく生きてきた自分だからこそ伝えられるものがあるんじゃないか。」と思いました。

 

だから、次回「虫籠の中から」では、その人らしい踊りを見つけるための思考や、自分らしく生きるヒント、気づきを与えられるようなワークショップが出来ればいいなと思います。

 

TATSUO:それがズバリこれをやってる目的でもあって、テクニックは答えでしかないんだよね。日本の教育自体が答えから入ってる。「答えがあって、その答えをどうやって導き出すか?」俺は自分の中で問題が生まれてから、答えに向かうべきだと思う。その問題が自分にとって必要なものだと気づいてもらう。そこのスタートを切りたいんだよね。

 

だから、毎回呼んでいるゲストは自分の中で質問を生み出してる人。誰も答えてくれない、どこにも答えがない、そういう状況から答えを掴んでる人。その掴み方のヒントを与えてあげたいんだよね。まさしく、コーチングであって、ティーチングではない。

 

さっきの過去を互いに言い合う講義の話で、過去にネガティブな感情がある人はずーっと残っちゃうと思うけど、思想さえ変われば、一瞬で過去の記憶をポジティブに変えられる場合もある。例えば、病気や怪我ををネガティブに捉えるのか「自分の為になった」と捉えるのかで大きく変わる。以前「虫籠の中から」に来てくれた松田尚子も、怪我をした時に、「意味のある怪我だったんだと捉えられた」と語っていた。それも思想次第。

 

出来事そのものには意味がなくて、自分がどう思うかに意味がある事に気づかなくてはいけない。それを自然に掴めるヒントが、世の中いろんな所に埋まってるんだよね。

 

真実は一つだと思うけど、それに対するアプローチが色々ある。「虫籠の中から」ではいろんなアーティストが、いろんなアプローチのヒントをくれるから、その中で自分に合ったものを探し出せる。「あの人の話はあまり理解出来ないけど、この人の話は理解出来る!」っていうものが必ずあるはず。見つけられた人は一つ波動が上がる。上がった瞬間に今まで分からなかった人の話も分かるようになるから次々に繋がってくる。一部の人が変わるだけ事で周りも変化し、地球上全体の考え方が上がってくると思う。今、実際そうなってきていると思うし、多くの人が気づき始めてるからこそ、こういう内容のプロジェクトに入りやすいと思った。その流れに加速をつけたい。

 

黄帝心仙人:ダンスを通してコーチングの本質に目を向かせるアプローチは他にはまだないと思うので、意味のある事だと思います。子どもの親御さんがそういうのを受けに来ても意味があると思いますね。

 

TATSUO:この間、親子で受けに来てくれたお母さんが、自分の心も軽くなりましたって言ってくれたんだよね。時間はかかるかもしれないけれど、このプロジェクトで親世代にも気づきがあると思う。若い人たちは自然に分かってくると思うんだけど、特に、俺たちやその上の世代はなかなか自分の概念から抜け出せない。科学的に証明されていない事や思想が変わる事に拒否感もある。

 

でも、最近では精神的なものや宇宙的なものも科学的に証明され始めたから、その世代の人たちも納得できる時代になってきた。だから、今それを知る時だし、その形を作るべきだと思う。今までのやり方ではなくて、「今皆が良い方向に進むためにはこうするべきだよね」っていうものをいろんな人が作り始めてるから、自分もその一端としてこのプロジェクトをやっていきたい。

 

■「●●が出来なきゃいけない」からの脱却、そして、回帰

TATSUO:今「虫籠の中から」でやってる事は目的がはっきりしてるから、時間をかけて沢山の人とやればやるほど良いものになると思う。ダンスはハッピーな要素が大きくて、自分を表現しやすい。そこまで難しすぎないし、音楽という助けもあって、身体を動かす喜びもある。他の芸術や習い事よりも早く伝えられると思っていて、ダンスを通じて構築するのが一番近道だと思ってる。ストリートダンスが学校教育にも入って、日本でこんなに広まっている今こそやるべきじゃないかな。

 

実際、教育の場でもストリートダンスをやってるけど、何のためにやってるのかピンときてない人は多いと思うんだよね。まだ純粋な“運動”でしかない。でも、ストリートダンスをする事で何に向かえるのか、どんな気づきを得られるかが分かれば、授業に取り入れる意味がある。今の教育が変わるのは難しいし時間はかかるけど、俺たちみたいなストリートダンサーたちが「これはこうしてみようよ」って動いていけば変えていける。だから、「虫籠の中から」をやり続ける事によってその道筋が作り上げられると思ってる。

 

黄帝心仙人:今のダンスは加点ではなく減点方式。リズムが取れなきゃいけない、フォームが綺麗じゃなきゃいけない、この技が出来なきゃいけない…日本の教育そのものがそうなんですけど、「●●が出来なきゃいけない」になってしまっている。でも、それをやっていくと、ダンスの本質が薄まっちゃうし、もったいないと思ってて。テクニックはないんだけど、身体から音楽が見えて、それがちゃんと評価されるとか、どんな部分も評価されるような状況になったらいいのにと思っています。

 

僕のアカデミーでも、1年間で何か一つでも自分の誇れるものを作ってそこに楽しさが見えたらそれがゴールの1つという事にしています。誇れるものがないと、周りと比べちゃって、他者の目を気にしてしまう。それを無くしたいし、ダンス業界の「これはこうあるべきだ」というものを壊したくて、いろんな試みをしています。

 

TATSUO:“壊す”というよりは“戻していく”作業なのかもしれないね。もともとダンスはそうじゃなかったから。カテゴリをはっきり分けたり、テクニック重視や、平均点以上を求めるといった傾向は日本の教育にストリートダンスをあてはめちゃったから。商業的には上手くいったかもしれないけど、本質的には違うものになっちゃってるから、俺たちはそこに違和感を感じてるんだと思う。

 

ストリートダンスは自己表現。だから、自己が最もリスペクトされるものだったはずなのに、どんどん自己が無くなる方向性に向かっている。ダンスを辛い顔して習う子も出てきた。そんな人は昔一人もいなかった。皆が喜びを得られる事だったはずなのに、他の教育と同じで、努力して、苦しんで何かを得る場所になってる。このままだと良さを失うから、ストリートダンスの素晴らしさをもう一回見つめ直しましょう。今まで築き上げたものも、何も無駄にはならないし、バランス良くやればいいだけだから、本質を失わず、素晴らしいものを残せばいいと思う。

 

本質を理解すれば、皆も楽になれる。自分らしさを表現出来るダンスどういう思想、考え方で在ればいいかを皆で共有したい。その一つの提示が「虫籠の中から」で出来たらいいなと思ってる。

 

■ストリートダンスシーンで理解されるのはもう少し先なのかもしれない

 

TATSUO:俺がストリートダンスを始めた頃は、世間のはみ出し者が自由にやるものだった。今は、習い事として確立してるから、子供にストリートダンスを習わせたい親は世間的にちゃんとしてるものという認識の元、スタジオに行かせる感じなってる。主観と客観が混在してる。

 

黄帝心仙人:シーンとしては発展するためには必要な広がりではあったけれど、ここからどう戻すか。長期的に考えると、音楽やその他の芸術も、大勢が同じ方向を観た時に、少数派が生まれて、今度はその少数派が結果的に主流になったりを繰り返す事がありますよね。もしかしたら、ストリートダンスでもいわゆる本質派が今は少数かもしれないけれど、それがどんどん増えて行って、ある一定の所までいったら、「そうじゃない!」という意見も現れて、結果、すごくクオリティの高いものが生まれたりするかもしれないですね。極端な話、20年後とかに本質派が主流になっていたら、少数派たちが現れてまたダンスをカッチリさせていくとか…その繰り返しなのかもしれないですね。

 

TATSUO:それでいいと思うんだよね。常に誰かが破壊するっていうのは、あるべきだし。俺らが今気づいてる事が、本質かどうかもまだ分からないし、変わっていくもの。

 

黄帝心仙人:世の中の流れと比べるとストリートダンスの流れは遅いと思っていて、TATSUOさんのやっている事は、世の中の動きと合っていると思います。でも、ストリートダンスシーンで理解してくれる人が現れるのは1~2年後とか、もう少し先なのかもしれないなと感じました。ただ、確実に伝染していくとは思うんですけど。

 

TATSUO:ISOPPも「まだ、早いんじゃない?」って言ってた (笑)。でも、この取り組みはそのきっかけでいい。情報は残るし、いつでも後で見られる時代だから、今やるべきだと思った。YU-ZOと去年の10月20日に話をして、なんとなく方向性が見え始めて、「あ、これはやるべきだな」と思って、10月31日に第一回目を開催した(笑)。やりたい事はボヤっとしてたんだけど、やり始めて、自分が何をやってるのかが分かってきた。回を追うごとに、言葉や表現にしていく事で、より加速してる。だから、今がベストなタイミングだったんだと思う。

 

今、同じように考えてる人は個々には沢山いて、俺としては、その人たちを繋げたい。だから、いろんな人を呼びたいし、ダンサーに限らず人間が求める最終地点は皆同じだから、同じ方向に向かってるよって事に皆で気付きたい。そこに気が付くと、他人の行動や言葉話に意味があるんだって気づくから「何をやってんの?」「何を意味のない事言ってんの?」なんて批判が無くなる。誰もが出来事全てに「どういう事なんだろう?」って考え始めたら、一気に良い方向に進むと思う。

 

 

■自分で疑問を生む時代になる

 

黄帝心仙人:ダンサーって喋りが得意じゃない人もいますが、自分の思想を持ってる人は、踊りでは伝えきれない部分を言葉で補っていると。年齢が上がるほどその傾向があるように感じています。僕も、しゃべる方なんですけど、できるだけ自分で考える力を持って欲しくて「言いたい事の70%は想像して受け取ってもらいたいな」って思ってしまう。そうなると、結果的に「何を言いたかったんだろう?」と思われて終わってしまう事もあるのかなと感じる昨今です(笑)。

 

TATSUO:うん、俺もずっとそうだった。自分の思想を誰しもが分かるように説明する事が出来なかった。でも、ある時から、俺の好きなスピリチュアルと科学が繋がって「スピリチュアルな話に聞こえるかもしれないけど、科学的に証明されてますよ」って言えるようになった。自分が興味を持ってた科学でなら説明出来た。だから、落とし込み方は人それぞれどういう形や角度でもいいと思う。

 

黄帝心仙人:僕も例え話が好きで、日常的な事に例えてダンスの法則を伝えるんですけど、その感覚と同じですかね。僕がセミナーに行くのは、そのアプローチの仕方を学ぶため。ダンサーには伝わるけど一般の人には伝わらない事も多くて、具体的な方法論や使える例え話を蓄えに行ってます。小・中学生に伝わる話だとどんな人にも伝わりますね。

 

TATSUO:「虫籠の中から」は、今勢いで実験的に始めてるから、もう少し広げていきたいとは思ってて、YU-ZOともある程度やった段階でまたやり方を変えた方がいいねと話してる。持続が目的ではなく、早く次の段階に行きたいから月2回やってるんだよね。こういう事はスピードが大事だなと。

 

黄帝心仙人:それはすごく良い事ですね。

 

プロジェクトって、大きくする事が目的になると時間が必要で、結果的にパンパンになってクオリティが低いものが生まれてしまう。目標までを短く区切れば、そこまでは頑張ろうと続けられるし、良かったら続ければいいんですもんね。

 

TATSUO:俺も一時期、「やり続けなきゃ!」「トップになってこそ分かるんだ!」と思ってたけど、「トップにならなくても、疑わず全力であれば同じ経験が過程の中にある」って気付いた。

 

黄帝心仙人:自分とは長期契約しない方がいいんですよね。

 

TATSUO:般若心経に出てくる「色即是空 空即是色」。この間たまたま“すべてのものは変わり続ける”って事を考えてた時に、般若心経にたどり着いて、「そういう意味だったんだ!」ってなったんだよね。皆が自分で考える時代になってきてる。誰かの答えじゃなく、自分の答えを見つけていければ、皆が正しい方向に行き始める。中央が力を持つ時代でもなくなってきてるしね。出来事は必要だから起きる。それをどう捉えるか。そういう捉え方とかを学校の授業でやってほしいくらいだね(笑)。

 

黄帝心仙人:「答えはこうでしょ、それはダメでしょ」ではなく「自分がそれをどう捉えるか」だけでいいんですよね。

 

TATSUO:だから、俺がずっと声を大にして自慢してるのは、小学生の時、夏休みの宿題を真面目に一回も出した事がないって事(笑)。自由研究とか好きなのだけ出してた。

 

黄帝心仙人:わぁ(笑)。

 

TATSUO:これを話すと大体、保護者の方には引かれるけどね(笑)。

 

・・・と色々話しましたが、今日のようなお話を、次回出来たらいいなと思います(笑)。今日の内容でトークセッションが3回分出来ちゃう(笑)。

 

黄帝心仙人:トークセッションの時間はどれくらいですか?

 

TATSUO:1時間ちょいかな。あっという間だよ。どんなテーマでやるかを事前に告知してもいいし、しなくてもいいけど、どうする?

 

黄帝心仙人:逆に、先に質問をしてもらう形で進めるのはアリですか?

 

TATSUO:今までやってないから新しくていいね。

 

黄帝心仙人:自分が言いたい事よりも、来てくれた人の質問に答えていく方が未知数で面白いと思うので。

 

TATSUO:では、来てくれる人からの質問を募集するようにするね。当日を楽しみにしてます!今日はどうもありがとう。

 

黄帝心仙人:ありがとうございました。よろしくお願いします。

 

[PICK UP]心体と言葉を使いワクワクを探求するワークショップ&トークセッション。次回ゲストは黄帝心仙人。「虫籠の中から 7」

 

edit by imu
photo by AKIKO
’20/2/24 UPDATE

 

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