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shhhhh特集 JuNGLE×Yacheemi×江口史人×橋本健太

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昨今のクラブイベントの中で、目を引くパーティーを見つけた。J_f_脳ガズムという秘密結社(!?)が企画した“艶っぽい”一夜「shhhhh 〜ダダ漏レナ夜ヲ〜」。22年目を迎えた老舗クラブHARLEMにて、指令を受けたJuNGLE、Yacheemi、そしてHARLEMスタッフの江口氏、橋本氏、小野寺氏の5名が“艶っぽさ”にこだわった空間を提供してくれる。良質なタレントが集結し、“普通じゃない”ものを見せてくれる貴重なパーティー。足を運んだ人にしか味わえないアンダーグラウンド体験をお見逃しなく!


 

  • JuNGLE

古くからjazzダンサーとして様々なキャリアを積む。 卓越された技術、裏づけされた繊細なディテール、そして何よりもインパクト大大大なビジュアル!!存在感!!! 彼女のパフォーマンスからはダンサーが持つべき本来の姿「表現者」である事の 意を感じさせてくれる。 形にとらわれず喜怒哀楽をダンスというフィルターを通し描写する事ができる唯 一無二の表現者。中指姫。インディビジュアルjazzダンサー。

Written by TAKUYA from SYMBOL-ISM

 

  • Yacheemi

読み方はヤチーミ。国内〜ジャマイカでバトル/コンテストでの入賞を経験をし、ひょんなことからヒップホップグループ『餓鬼レンジャー』に正式メンバー”タコ神様”(要検索)として加入した異例のフリースタイラー。ナイトクラブを主戦場としながら、『りんご音楽祭』をはじめ様々なパーティーに唯一の踊り手として孤軍奮闘。バンド『G.RINA & MIDNIGHT SUN』ではダンス & コーラスを担当する。またDJ / ライターとしても活動するなど、8本足をフルに生かして各地で擬態中。

 

  • CLUB HARLEM

1997年のオープン以来、日本における“HIP HOPの聖地”として支持され続けているHARLEMは、今日では日本はもとより海外でもその名を知られるようになっている。800人収容のHIP HOPのクラブとしてはケタ外れなダンスフロアを操るDJ陣は、まさに日本最高峰と言っても過言ではない。加えて、海外からのDJ・ARTISTの招聘も定期的に行い、真のHIP HOP PARTYを体感できるのも魅力の一つであろう。火・木・金・土曜のレギュラーイベントのみならず、JAPANESE HIP HOPを語る上で欠くことの出来ないイベントがめじろ押し。クラブ初心者から上級者まで楽しめ、平日でも週末並みの集客を誇るクラブとして、国内外にその名を轟かせている。

 


 

■指令「艶っぽいイベントをやりなさい」

 

TDM:まず、この「shhhhh 〜ダダ漏レナ夜ヲ〜」が始まったきっかけは?

 

JuNGLE

私たち4人、そして今日不在のHARLEMの小野寺さんの5人は、秘密結社J_f_脳ガズムの使いの者でして、上層部から「最近艶っぽいイベントがないから、プロフェッショナルなクラブHARLEMでやれ。あそこ以外は考えられない。」と指令を受けて始まりました。上層部の彼もしくは彼らはいつもパーティー中もどこかで私たちを監視していて、おそらく外国人です。それ以外の情報は私にもわかりません…。

 

私がこの使いの者に入ったのは、2年前にBX Caféのバーカウンターで江口さんたちと「今年HARLEMが20周年なんだ」と話してる時に、「私は死ぬまでにHARLEMでイベントをやってみたい」と伝えたところ「ぜひ!」と仰って頂いたのがきっかけです。そして、なんと、その年からやらせて頂けることになり、20周年のノリでやってもいいのかなと思ったら、翌年に続き、今年もやらせて頂けることになりました。年に1回のペースですね。

 

TDM: shhhhhを知った時に「ボディコン着用でエントランスフリー!」の文字が飛び込んできたのですが、このコンセプトはなぜ?

 

JuNGLE:やっぱり女がいるところには男も絶対に来る。女がいないと始まらない。ボディコンの女がいれば男が来るかなと思って、HARLEMの方に言ったらOKをもらいました。クラブに行く時、私はヒールを履いたり、夜のメイクをしたり、肌を出したりするし、みんなにもして欲しいなと思って。最近のダンサーはダンスイベントにしか行かないし、行っても踊って汗をかいて終わりみたいになってる気がして、艶っぽいイベントをやりたいと思って、このドレスコードを決めました。

 

実際、過去2回ともボディコンで着てくれる方がいて、男たちはウハウハしてて「ざまぁみろ」と思ってます(笑)。ちなみに、ボディコン着用はオールセクシャリティが対象なので、仮装みたいにならなければ、男性の方もOKです。

 

Yacheemi

Photo by UG

shhhhhには艶っぽさや夜の香りを入れたいというコンセプトがあって、サブタイトルにも「〜ダダ漏レナ夜ヲ〜」と入れています。ダンスショーにしても、色気のある方、深夜にわざわざ出向かないと出会えないタレントを持っているスペシャルなダンサーのラインナップになっていると思っています。

 

そして、ダンサーであれば“聖地・HARLEMのステージに立つという事は”という気合いがひとつ入ると思うんですが、そういう緊張感や思い入れみたいなものをshhhhhに出てくださる凄いダンサーの皆さんも感じてくださっているのが、こちらとしてはとても幸せです。

 

JuNGLE:他の特徴としては、ステージを壁側ではなくフロアの真ん中に設置していて、そこでショーが行われます。DJタイム中はステージを開放するので、その上で誰でも踊れます。ボディコンの女性が踊って、その周りに男が集まるので、計算通りです。

 

Yacheemi:ダンサーじゃなくても、「私が華やかにする!」ってテンションで遊びに来て欲しいですね。

 

■HARLEM22年間の歴史

 

TDM:HARLEMが出来てから今年で22年ということで、HARLEM側から見たダンスシーンの移り変わりはありますか?

 

江口:昔のダンサーの皆さんは怖かったですね(笑)。みんなとんがっててイケイケだったイメージです。

 

Yacheemi:その頃はダンサーとの交流はありましたか?

 

江口:今ほどはなかったです…PInOさんくらいですかね (笑)。レギュラーのダンスイベントはMo’phat PartyやWHOA!とか、いろいろありました。今でも年末のダンサーズ大忘年会など出る時は何十チームも出ますけど、昔は出演チームも少なかった印象です。あと、昔は深夜のダンスイベントに人がすごく入ってましたが、今はデイタイムの方が人は集まりますね。

 

TDM:深夜よりデイの方が入るようになったタイミングは何かあったんでしょうか?

 

橋本:HARLEMとしては、約4年前にHARLEM PLUSというデイイベントを担当するチームが確立してから、昼間のイベントが稼働するようになりましたね。あとは、世の中的に、ダンスのターゲット層が若年層になったので、その影響も大きいと思います。

 

JuNGLE: HARLEMで毎週火曜にやってる「RED ZONE」は何年やってるんですか?

 

江口:18年ですね。今年のGWに周年パーティーをやったら、18年前にも来てくれていた人たちが来てくれました。昔、DJ KANGOさんとかDJ KOYAさんのレコード持ちをやってた子とかもいましたね(笑)。今はDJではなく一般的な仕事をされているようでしたが。

 

Yacheemi:わぁ、それはすごい。

 

TDM:今でもアナログのDJの方はいますか?

 

江口:DJ MUROさん、DJ  KOCOさんもそうですし、BX Caféでは7インチバイナルオンリーの「A-1 LOUNGE」というイベントもDJ MAGARAさんがやっています。

 

TDM:この22年間、HARLEMではどんな変化がありましたか?

 

江口もともとブラックミュージックメインのクラブでしたが、一時期、空前のEDMブームになった時は、こちらもそこに乗らないと潰れちゃうくらいになってしまい、音楽的な部分でブレた時もありました。それから数年経ち、EDMブームも落ち着いた頃に「我々は改めてブラックミュージックに特化しよう」と社内で話し合って、今はまたブラックミュージックメインでやっています。

 

あと、HARLEM初期から深夜レギュラーパーティーだったDADDY’S HOUSEを、今はBX CAFÉで夕方に、当時の雰囲気のままやっていて、それもすごく評判がいいです。当時遊びに来ていたんだけど、今は昼間普通に働いていたり、結婚していたりで深夜のクラブから離れていた方々が、遊びに来てくれます。来る人もやってる側も当時の雰囲気で、みんな楽しそうですね。正直最近はメインフロアのイベントで90’sとか2000年初期のHIPHOPを中心にかけるのは難しいんですけど、BX CAFÉで上の世代の人たちが当時の雰囲気で楽しんで、メインフロアでは若い世代が最近のHIPHOPを楽しんで、フロアを行き来することで、一晩でそれぞれの世代が好きなものをシェア出来る感じがハマり始めてる気がします。

 

■圧倒的存在感を持つアンダーグラウンドタレント

 

TDM : JuNGLEさんとYacheemiさんにとってのHARLEMの思い出は?

 

Yacheemi:最初の頃はよくRED ZONEに一人で通っていて、ダンサーとしてステージに立ったのは、深夜に開催していたMo’phat Partyが初めてでした。

 

JuNGLE:私は初めてのHARLEMは憶えてないけど、HARLEMで自分が出たショーはほぼほぼ憶えていて、HIPNOTIC BOOGIEさんがシェイクをやっていた時に賑やかしの女をたくさん使うショーがあって、それに出たことをすごく憶えてる (笑)。私の中で最初の頃のHARLEMのイメージは、行くまでにいろいろ噂も聞いてたし、DJさんたちはいろんな人を引き連れてるし、スタッフさんも今みたいに話せるような関係じゃなくて、ピリッとしてて、「怖っ!」って思いながら踊ってました。

HARLEMのVIP席が自分の楽屋になった時は、「ここに座れるんだ!」って嬉しかった。…あ、私は申し訳ないけど割とすぐにゲストになっちゃったんですけど (笑)、でも、まだ名が知られてなかった頃は、端っこの席に座ってたのに、ある時、よく知らない若いダンサーが一番奥の席に座って、先輩ダンサーの方が座れない状況になっちゃったことがあって。だから、私がその時のオーガナイザーに「ねぇねぇ、今日の出演者、誰?じゃ、この人たちはゲストってことにして、そのチームの名前を書いて椅子に貼ってくれない?」って内緒でお願いしたことがあるんです。私の中であのHARLEMのVIP席を楽屋にして頂くことは特別。若いダンサーたちにも「お前らもあと10年頑張ればここに座れるんだぞ!」って言いたい所。HARLEMはそういう気持ちにさせてもらえる場所ですね。

 

TDM : HARLEMでのダンスイベントで一押しは?

 

江口:やっぱり、このshhhhhは今一押しですね。夜中に来なきゃわからない雰囲気を形にしているイベントだと思います。ダンスイベントならダンサー、ライブイベントならラップファンなど、特定の人種しか来ないわけではなくて、一昔前の、DJ、ダンサー、ラッパーだけじゃなく、アパレル系、芸能人とかいろんな人が来てて、それぞれが混ざり合いながら横のつながりが出来て、また新しいイベントが生まれていたような、現場で起承転結が出来ていた雰囲気がshhhhhにはあると思います。

 

ダンスに関しては、HARLEM初期と今のショーはだいぶ違うという話をダンサーの人とした事があって、その人曰く今の子たちは上手なんだけど、みんな同じように見えるから、誰の真似をしたいとかは思えない。昔は、同じ振りをしてるんだけど、全然動きが揃ってないし違う形になっている、なのに、一人一人がかっこよくて、「あの人の真似したい!」って思ってた。それがいい悪いではなくて、そういうところが今と昔の違いかなと言っていて、それを聞いて確かにそうかもと思いました。shhhhhはそういう「真似をしたい!」と思わせるようなメンツが揃っていると思いますし、彼らを見るためには現場に来ないといけないと思うので、ぜひ来て体感してほしいです。

 

Yacheemi

若い世代の子たちからは、身体の使い方におけるダンススキルをすごく勉強しています。それとは対照的に、shhhhhに出て頂いている先輩たちからは、あのステージに立ったときの圧倒的存在感というか、もはや踊らずして「参りました」と言いたくなる姿に憧れ続けていますね。

 

かっこよくて、笑えるのに、哀愁がある。いろんな感情が全部同時にやって来る、あのスペシャルな出で立ちが好きなんです。

 

JuNGLE:確かに、今の若い子たちは上手いなとは思うけど、涙は出ないなぁ。私はやっぱり艶っぽい人が好き。それは、肌を露出するとかっていう事ではなく。shhhhhに出て頂いている人たちは、本当にそういう踊りを見せてくれるし、私が大好きな人たちです。KAZUさんとかHORIEさんとか、最近気になってるNOBBYなど、まだまだお誘いできていない人たちもいるんですけど。

 

■プロフェッショナルなHARLEMスタッフ

 

TDM:HARLEMのスタッフとして、気になるダンサーとかいらっしゃるんですか?

 

橋本;イベントによって色などがあるので、基本的にはオーガナイザーの方のブッキングを信頼しているので、意見を言ったことはないですね。

 

JuNGLE:HARLEMのスタッフの方々は本当にプロフェッショナルなので、「このダンサーがいい」「アイツは嫌だ」とか聞いたことないんです。

 

HARLEMのスタッフの皆さんは、ドリンクをこぼした時は、瞬時に拭かれてあるし、やんちゃな人たちへの対応もスマートで、スタッフの方々のプロフェッショナルな対応は本当にすごいなと思います。何かマニュアル的なものがあるんですか?

 

江口:いえ、働いていくうちに肌感で覚えていったというか、注意する以前に単純に「この人普通じゃないな」っていうのはオーラでわかるというか(笑)、ダンサーさんに限らず、DJさん、ラッパーさんにもオーラのある方がいますし、すぐに覚えていきました。

 

JuNGLE私はクラブに限らず舞台でもTVでもスタッフさんの動きを見るのが好きで、HARLEMのスタッフの皆さんの時間帯によって誰がどのフロアでどう動くかとかも目で追っちゃうんですが、本当に行き届いています。この渋谷で22年間、いろんな法の変化があって、夜中の営業が出来なかった時期なども経たにも関わらず、いろんなダンサーやDJ、ラッパーの汗と涙、いろんなものが詰まっていて、なおかつ安心出来るプロフェッショナルなスタッフさんのいるこのクラブHARLEMでイベントをやりたいと思っていました。

 

■不健全の面白さ、マイナスをプラスに変える精神

 

TDM:shhhhhで大切にしている事は?

 

Yacheemi : 自分はいろんな場所に勝手に遊びに行くタイプで、限られた濃密なコミュニティの楽しみ方も好きなんですけど、ゴチャッと色んなタイプの人が混ざった場所に行くのも好きなんです。

 

 

普通じゃないものを見たいという欲があるし、それが見られるのがアンダーグラウンドならではだと思っていて、shhhhhはまさにそういう空間ですね。

 

あとは自ら不健全な事を求めているというか…わざわざ夜中にクラブに行っているのに健康的なものを見させられても面白くないな、と(笑)。マイナスをプラスに変える精神や、完璧じゃない面白さ。そういう才能が淘汰されないように、「ありのままでもいいんだ」と思えるような場所を作りたいと常に思っています。

 

shhhhhではAZUSAさん、KANGOさん、YOU-KIさんという一流DJの方々に特別艶っぽい選曲をリクエストしているので、世代関係なくプレイをたっぷり聞いて楽しんでほしいです。パーティーの終盤はバックトゥバックの時間を設けていて、DJの方々がブースに入って互いの選曲にニヤニヤしている光景を見れるのが嬉しいですね。

 

また1回目からBAHAMA KITCHENさんにもフードで入ってもらっていて、クラブ内で出来立てのピザが食べれます。毎年即完売なのでお早めに!

 

JuNGLE:こんな偏ったイベントですが(笑)。是非遊びに来て頂きたいです。

 

江口:偏った個性のあるイベントはもっとあってもいいと思います。だからこそ、shhhhhは毎回楽しみなんです。今回もよろしくお願いします!

 

 

★[公演情報] 最高の音・空間・色気。J_f_脳ガズム企画「shhhhh 〜ダダ漏レナ夜ヲ〜」

 

 

Interview by Yuri Aoyagi
photo by AKIKO
location at CLUB HARLEM
19/6/12 UPDATE

 

 

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tokyodancemagazine

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