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SSDW2019特集 GANMI Sota×SUN-CHANG

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今年で5年目を迎える国内最大規模のダンスの祭典Shibuya StreetDance Week(通称SSDW)が11月11日~17日に開催される。今年のアンバサダーに抜擢されたのは、今最も注目を集めるGANMI。自ら「僕らは渋谷をレぺゼンするチームと言っても過言じゃない!」というSSDWアンバサダーに選ばれるべくして選ばれたようなGANMIのSotaとSUN-CHANGに、イベントのアンバサダーとしての意気込みやGANMI結成の裏話などを語ってもらった!

 


 

  • GANMI

2015年、日本から世界にエンターテイメントを発信すべく結成された”男だけ”のダンスクルー。 2016年にアメリカ・ロサンゼルスで開催された世界最高峰の大人数振付ダンスコンテスト 『VIBE DANCE COMPETITION XXI』にて、”日本人初の優勝”を果たす。
GANMIは、ダンサーがアーティストとして活躍する”ダンスアーティスト”になるべく活動してお り、2018年より、自身の単独公演である『TOKYO GANMI SITE』を開催。 2019年には、GANMIが47都道府県全県にて無料ライブを行う、
『全国1万人無料ダンスライブ計画』を始動し、3月より全国にて無料ライブを開催する。

 

・Sota

GANMI のDirectorを務める。
ワンマンライブの演出、振付、映像作品の監修や、楽曲のプロデュース 作曲・作詞も行う。
2019年には “全国1万人無料ダンスライブ計画” と題しダンスを愛する全ての人たちに夢を与えるべく47都道府県各地で無料ダンスライブを開催するプロジェクトをクラウドファンディングで支援を募り実行。その発起人となり、全国で無料ライブを開催中。
2019年8月には1500人規模のワンマンライブ、TOKYO GANMI SITE vol.3 を開催した。

 

・SUN-CHANG

大学に入学してダンスサークルでダンスを始める。
現在、GANMIでは振付を務める。
都内イベントのゲストショーケースに多数出演といった活動やダンスコンテスト優勝( X’RATED CREW )の経歴も持っている。
GANMIでの活動の他、都内のスタジオを中心にインストラクターをしながら、数々のメジャーアーティストの振付やレッスン、LIVE演出アシスタント、ツアーダンサー、MVやTV出演など多方面で活動中。【振付】Da-iCE / w-inds. / Lead / TEE 【BACK UP】w-inds. / Lead / 與真司郎(AAA) / Wanna One / CODE-V / 板野友美

 

 


■ Shibuya DANCE CARABANの日がGANMI 4周年の日!

 

TDMShibuya StreetDance Week2019(以下SSDW)アンバサダー就任おめでとうございます!就任されたお気持ちを教えてください!

Sotaありがとうございます!俺ら、渋谷のEN DANCE STUDIOが練習場所で、拠点のようになっているので、毎日渋谷にいるんです。だから〝レぺゼン渋谷〟と言っても過言ではないので、本当に嬉しいですね。気持ち込めて全力で務めさせて頂きます!

SUN-CHANG今までSSDWでは、出演もしたしコンテストの審査員もさせていただいて、馴染みのあるイベントなので嬉しいですね。今までKENZOさんやFISHBOYさんがアンバサダーを務めてるのを見ていたので、「あれを自分たちがやるんだ!」と、ワクワクしますが、ちゃんと出来るかどうか…(笑)。

Sotaしかも、WEEKの皮切りの11月11日に渋谷の街中を巡るShibuya DANCE CARABANの日が、ちょうど僕たちの4周年の日なんです。そんな日に渋谷をジャックしちゃうんですから、ワクワクですね!

TDM:それは凄い偶然ですね!お2人はそもそもどうやってダンスを始めたんですか?

SUN-CHAN僕は高校3年生までずっと野球をやっていたので、大学に入って何か新しい事をやりたいなと思って、ダンスサークルを見学してみて何となく始めたんです。

Sota:俺も中学までずっとサッカーをしてて、ダンスとは一切関係ない生活送っていました。高校に上がったタイミングで、当時EXILEとかK-POPが全盛期だったので、「ダンスやるか~」くらいの感じで始めて、高1の頃は適当にやっていたんですけど、高2からスタジオに通い始めて、そこからハマって、卒業まで本当にダンスしかせず、高3の時にはプロダンサーになると決めてましたね。

 

 

TDM:それまでは全くダンスやりたいとか思ってなかったんですか?HIP HOPの音楽が好きだったとか?

Sotaいや、全然(笑)。それまではJ-POPしか聴いてなくて、ダンスを始めてから洋楽を聴くようになりました。

SUN-CHAN僕も、ダンスはカッコいいなとは思っていましたけど、やりたいとは全く思っていなかったですね。

Sotaたぶん俺もSUN-CHANGも野球部やサッカー部の本当にキツい練習をずっとやってきたから、ダンスの練習が何やっても楽しくて仕方がなかったんです。実はGANMIはそういう人ばっかりで、小さい頃からキッズダンサーで有名だった人とかは1人もいないんです。でも、むしろ自我が芽生えてから自分で楽しいと思ってダンスをやってるのでそれがよかったと思います。

TDM:何となく始めたダンスに本気になる転機はあったんですか?

Sotaありましたね。高3の時にIZUMI COMPANYのジュニアチームに所属して「VIBE DANCE COMPETITION(※以下VIBE)」のジュニア部門で優勝した事です。出るに当たって、学校を1週間休まなきゃいけないのに公欠扱いにならなかったんです。そこで、校長に「野球部やサッカー部の試合は公欠扱いなのにおかしい!学校の部活じゃないかもしれないけど、たぶんこの学校の野球部やサッカー部からはプロは出ないけど、俺はプロになります!なんで公欠扱いにならないんですか!」って長い手紙を書いて直談判したんです。
それで公欠扱いにしてもらって、優勝して帰って来たら、俺の事をただのチャラチャラしてるダンス少年だと思っていた先生や周りが、一気に「お前凄いな!」ってなってくれて、その時に、俺はダンスで生きていくんだなって思いました。

SUN-CHANG僕は大学卒業する時に就職も考えたんですけど、スタジオのインストラクターの仕事が1カ所決まったのが転機になりましたね。それを機にバイトを無理矢理辞めたら、結構その流れに乗ってインストラクターやバックダンサーの仕事がどんどん決まっていきました。

 

 

TDM:お2人が知り合ったきっかけは?

Sota 2人の共通の先生だったShow-heyさんやHIGEさんのナンバーで出会ったんです。年齢は5歳違うので、俺はSUN-CHANGのナンバーに出た事があるくらいガッチリ先輩だったんですけど、いつの間にか友達になってました(笑)。

TDM:そもそもGANMIを結成したきっかけを教えてください。

SotaVIBEに出る目的で結成されようとしてた時に、男女30人くらい集める案もあったんですけど、俺はその後も続けたいと思っていたので、男だけの続けられるメンバーで作ったんです。その方が面白いと思って。

メンバー選びの基準は本当に単純で、「コイツいると楽しい」「コイツがリハにいるとオモロイな」と思えるかどうか(笑)。正直、上手い下手では選んでません。発起人の俺とSUN-CHANGと、もう1人メンバーのYutaと3人でそれぞれ集めたんですけど、俺だけ集まった全員と知り合いだった。それは何故かというと、俺は高3の1年間で12個くらいナンバーに出てたからです。

TDM:なんでそんなに出ようと思ったんですか!?

Sota:高3は親のお金が使える最後の年だと思ってたんで(笑)、とにかくたくさん出て、とにかく友達をいっぱい作りたいと思ってたんです。だから、ずーっと深夜練していて、朝6時くらいに学校が開く時に、深夜連明けでそのまま行って、教室の後ろで寝る毎日でした。1回、起きたら6時間目終わってた事もありましたね(笑)。だから俺、学校でのあだ名が〝深夜練〟だったんです。

TDM:深夜練(笑)!そんな高校生活が終わってからすぐGANMIを結成したんですか?

Sota卒業した年の11月ですね。とりあえず俺は、卒業してから1年しかバイトはしないとて決めてたんで。

それは、大学に行かないと決めた時に、俺がお世話になってるIZUMI COMPANYのIZUMIさんから「今後10年間のスケジュールを立てる事が出来たら大学なんて必要ないから、立ててみなさい」って言われて、スケジュールを立てたんですけど、そこには1年しかバイトしないって書いたので守りました。でも、その10年の目標、今は憶えてないんです(笑)。常に目標が変わってるから忘れちゃった。

 

■GANMIは皆出来損ない。でもそれが凄くいい所

 

TDM:結成から今までのGANMIの活動を教えてください。

SUN-CHANG結成してすぐにVIBEで優勝して、そこから1年はゲストショーとかに出てるだけで、あまり何もなかった。自分たちのワンマンライブをやりだしたのが2年後の2018年4月で、そこからは目まぐるしくて、次に7月、その次は12月と、結構早いスパンでやってきました。

Sota贅沢な悩みだとは思うんですけど、VIBEのために作ったチームが、結成2カ月でVIBE優勝しちゃったので、「さて、俺ら何しよう?」となっていた時期が2年ちょいあったんです。最初から俺らの作品テーマの1つに〝ダンスをやってない一般の人にも楽しんでもらえる作品を作りたい〟というのがあるので、いろいろ考えた結果、ワンマンライブをやりたいと思って、ミーティングに俺が尊敬するバンドグループの社長さんを呼んで、「1年後にワンマンやりたいんです」と相談しました。

その時、俺らは山手線の各駅のメロディで踊る〝山手線チャレンジ〟というのをInstagramでやって、フォロワーが劇的に増えていた時だったので、社長さんから「お前ら馬鹿か。今が一番脂がのってるのに1年かけてどうする?3カ月後にやれ!」って言われて「オッケーです!」と、その場で会場を押さえました。

 

 

TDM:3カ月に1回のペースだと、毎日作ってる感じですよね?現在もInstagramなどで毎日のように作品を配信されていますよね?

Sota今の作品作りのペースはちょっと異常ですね(笑)。でも、そういう作品作りのリズムが早くても俺らが壊れないのは、何にもやってなかった2年の期間で準備が出来たからだと思います。

TDM:ケンカなどはしますか?

Sotaお互いメンバーの事をめっちゃ分かってるのであまりしませんね。基本的に俺が一方的にブチギレちゃうんで(笑)。去年までは怒らないようにしてたんですけど、チームとして進まなくなって「こりゃダメだ」と思って、皆気付いてないかも知れないけど、2018年の2月くらいから俺がブチギレるようになったんです(笑)。

俺、キレると理不尽なんで、めっちゃ遅刻する奴がいて、俺も遅刻はするんですけど、俺より遅刻するんで、「俺は高い家賃を払って渋谷に近い所に住んでる。お前は実家で家賃も払わず遠い所に住んで寝坊する。それは価値が違う!!遅刻するなら引っ越せ!」とキレました(笑)。GANMIは皆出来損ないみたいな所があって、でもそれが凄くいい所なんです。そんなこと言ってる自分も遅刻しちゃうんですけどね(笑)

SUN-CHANGこの間、面白かったのは、GANMIメンバーの血液型はO型が多い事が分かったんです!僕含めてA型が3人、そしてB型が2人、AB型が2人で、あとは全員O型!

Sotaこういう業界ってこだわりの強いB型が多いから揉める事も多いらしいんですけど、うちはおおらかで協調性があるO型が多いから揉めない、という事らしい!これを読んでる皆さん、GANMIの誰が何型なのか当ててください!(笑)。

TDM:なるほど!担当や係などは決まってるんですか?

Sotaグッズ班、ライブ班、お金の管理班などそれぞれいます。作品作りに関しては、振り作りは、だいたい1曲を7人くらいで分けて作りますが、曲など他の事は基本的に俺が考えます。

よくチームで、誰か1人の独壇場で決まってる事に不満が出たり、決めてる方も、全部自分1人で決めるのが嫌だとか、悩みあるじゃないですか。俺もそういうのを恐れるんですけど、俺は全員の総意の上での意見を考えているつもりなので、自分の意見がもうGANMIの意見だし、ディレクターという立場にいるけど、引っ張っている意識は全然なくて、俺が総括する役割が得意なだけであって、トップに立ってるわけではない。そう考えられた時に凄く楽になりました。

SUN-CHANGそれぞれ本当に役割があるんです。僕の役割はSotaが見えない所をやる役割かなって思います。

 

■クラウドファンディングで実現した全国1万人無料ライブ

 

TDM:クラウドファンディング全国1万人無料ライブのプロジェクト(※以下JG計画)はどうやって始まったんですか?

SotaなぜJG計画をクラウドファンディングにしたかというと、俺らは大手事務所に所属してるわけではないので、誰の力を借りようかと思った時に、やっぱりファンの力なんです。でも、1回でやると2000万くらい必要なんですよ。それだとたぶん理解出来ない人もいるから、徐々に理解者を増やしていこうと思って、第1弾から第5弾に分けて、日本地図を全部埋めていくようにました。
その時に、ただどこかから協賛金集めてやるのとは話が違うので、ゲーム感覚にして、応援してくれる人が一緒にクリアして行くような感じでワクワク感を共有したかったんです。

 

 

TDM:今、4弾目ですが、やってきて手応えはありますか?

SUN-CHANG行く前は東北も九州も行った事なかったから、行った事ない所で人が来てくれるのか不安はあったけど、回を重ねるごとに、例えば西日本で初めて来てくれた人が、次の東北にまた来てくれたりして、凄く嬉しいですね。

Sota:1つ1つは100人規模の小さいライブハウスとかでやるので、出はけも1カ所だったり、バミリも2とか3しかないくらいで皆で踊るので、各会場に合わせていろいろ変えてるんで、どんな小さなステージでも対応出来るようになりました(笑)。

 

■視覚芸術だからこそ出来る可能性を探るのが今凄く楽しい

 

TDM:音楽も自分たちで作っていますよね?

Sotaやっぱりダンサーの壁は音楽で、いつも著作権問題とぶつかる。でも、いわゆるダンサーが湧く音楽より、俺らが昔から使っていた誰も知らないような音楽で踊っても湧くようになった。それってたぶん音楽の力があまり関係なくなってきた証拠で、俺らがやってるからお客さんも反応する音楽があるという事。それなら俺たちが作っても変わらないんじゃないかと思って、周りの音楽関係の人に協力してもらって作ったんです。

TDM:今回SSDWの テーマソングにもなっている「CHOREO」について教えてください!

Sota「CHOREO」は、俺が仲良くさせてもらっているclaquepot(クラックポット)に、制作をお願いしたんですが、元々claquepotもダンスに精通しているので、こちらからは何も注文しなかったんですが、「ダンサーのために作った」と言ってくれて、歌詞にもダンス用語がたくさん入ってるんです。

そして、俺らの「もっと広い世界でいこうよ」という活動コンセプトと掛け合わせてリリックを書いてくれたり、音も俺らがかましやすいように作ってくれました。配信はclaquepotだけですけど、映像はGANMI feat. claquepotとなっています。俺らは歌わないので、その音楽がどう理解されていくかは俺らも楽しみなんです。

ダンスはどうしても視覚芸術なので、普通の音楽より馴染めるか分からないですけど、視覚芸術だからこそ出来る事があると思うので、その可能性を探るのが今凄く楽しいです。

TDM:そういうアイディアはどこから湧きますか?

Sota:そもそも、GANMIは、普通に遊んで、普通に会話して、普通にご飯食べる仲間だからこそ、その中で作品が生まれるんですよ。普通の人間だからこそ感じられる、普通の生活から生まれてくるアイディアなんです。俺らの作品テーマの1つである〝共感〟を、どう観てる人に感じてもらえるか。それはGANMIという団体だからこそ思いつくものなんです。

 

 

TDM:いい意味で、ダンサーに固執してないんですね。

Sota GANMIは〝凄い人〟というブランディングを辞めたんです。ダンサーってどうしても凄い人アピールしちゃう人も多いと思うんです。もちろん振りを作ったり踊る事は凄い事なんですけど、実際その人のいい所を掘っていくと案外普通の人だったりする。世界的ダンサーがJ-POPめっちゃ聴いてたり、とかいう所に凄さとかオチがあるのに、SNSやレッスンでは凄い人アピールしちゃう。

ワークショップとかで100人単位の人の中でアイドルになっても、言い換えればただの100人なんですよ。でも、もっといろんな人に見て欲しいと思った時に、この世の中の9割くらいは普通の人。その9割にアプローチしたいと思って〝踊ってる時はカッコいいけど、踊らない時はマジ普通の人です〟という事をさらけ出したんです。

TDM:斬新な考え方ですよね。だいたい凄い人と見られたいと思います。

Sotaたぶんそうです。でも、俺らはそこから手を引いたんです。この考えもGANMIのコミュニティがあるから生まれたもの。たぶん今エンターテインメント業界自体がそんな流れだと感じるので、しっかりと自分をさらけ出す事がこの先大事なのかなと思います。でも、その分ステージではしっかりかまさないとダメなのでプレッシャーはありますね。

TDM:今後の目標を教えてください。

Sota来年は結構デカい事やります!VIBE優勝してから明確な目標がなかったんですけど、GANMIで去年決めた1つのデッカい目標があるんで、そこに向けて皆で本気でやっています。それが何か…来年中、もう少ししたら言いますね(笑)。

TDM:では、最後にSSDW2019に来てくれる人にメッセージをお願いします!

SotaGANMIとしては、CARABANはもちろん、11月17日の代々木公園のフィナーレで皆で踊るDANCE WITH musicですね!観に来てくれる方はもちろん、俺らと一緒にステージで踊るダンサーも募集しようと思っていて、ステージと客席の垣根をぶっ壊して、皆で1つになれればいいなと思っているので、レクチャー動画を見て覚えて来て、俺らと共に盛り上げて欲しいです!

もう1つは、ダンサーの皆に向けてですけど、レクチャースポットの俺らの回は、JG計画の東京ファイナルのステージに立てるダンサーを発掘するワークショップにもしたいので、ぜひ代々木公園に来てください!

SUN-CHANGCARAVANもメインイベントも全力で頑張るので、楽しみにしていてください!

TDM:当日楽しみにしています!本日はありがとうございました!

 

interview &edit by Yuri Aoyagi
photo by AKIKO
’19/10/31 UPDATE

 

 

★GANMIがアンバサダーを務めるShibuya StreetDance Week 2019の詳細はコチラ!

DANCE WITH music テーマソング「CHOREO」振付レクチャー動画はコチラ!

https://www.youtube.com/watch?v=mIGD2Rj8hw8&feature=youtu.be

 

GANMIのJG計画についての詳細はコチラ!

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