01.interview, People

舞台「DOOODLIN’」特集 WRECKING CREW ORCHESTRA

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■WCOの変わらないもの、進化したもの。

TDM
WCOの中でずっと変わらない良さとか、逆に進化していることは?

 

TAKE 確実に皆ダンスが好き!それはずっと変わっていません。そのずっと追求しているものが、WCOに還元されているのは、はじめた頃から変わらないと思います。

 

コトバ
僕の視点からは、進化したことは、エンターテイナーになったことだと思います。やっぱり当時は若かったし、自分たちの踊りを見せる時に、どうしても「自分はダンス以外をするの嫌だ!」とかってあったと思うんですよ。今はダンス以外の表現を手玉に取って、自分自信の表現にできるようになった。エンターテイナーとしての、お客さんとの共通言語と言ったらいいんでしょうか、表現の幅が格段に広がったと思います。もちろん、踊り自体もかなり上手くなってるので、そういった意味ではお客さんをダンスで楽しませる術も、絶大的に変わりましたね。変わらないことと言えば、12年経ってて、まだやっぱり深夜練をするっていう…。

 

全員 (笑)。

 

コトバ 本当ね、結成当時からチャレンジしてるんですよ。昼間に練習できないかなって。スタジオ的にもいいんですよ、昼間使ってない時間使えたらなっていうのもあって。何回かチャレンジしたんですが・・・難しいですね。

 

TDM WCOは練習量もすごいでしょうし、舞台だけじゃなくてそれぞれが教えとかもやってらっしゃいますよね?家庭とかもありますよね?そういうライフスタイルとのバランスの取り方は?

 

TAKE えー、ライフスタイル、バランスは、取れてないです!

 

全員 (笑)。

 

DOMINIQUE 僕は小学校3年と1年の息子と娘が居るんですが、子供はすごく大事だし、一緒に居る時間は、いろんなことを教えたりしてますが、12年前から練習量にしてもトレーニングにしても、年々伸びていってるので、バランスを取れているのかと言われると・・・。息子がね、国語の時間に川柳を習ってきて、「僕のパパ ダンスダンスで 家居ない」って言われました。

 

全員 (笑)。

 

DOMINIQUE その時は正直「ごめん!」と思ったんですが、どうやら僕も家庭を省みていないようです。バランスは取れていないです!いろいろある時間も使いながら、やってます。

wco_03

■狂気にならなければできない領域。

 

TDM WCOを継続してきた中で、正直、大変だったことは?

 

DOMINIQUE 自分の活動、個人的なショーであったり海外にいろいろ呼ばれたりする時に、WCOの活動で舞台があるとそれを断らなきゃいけないこと。自分のバトルや、自分のレベルを上げること、優勝したいと思っても、やっぱり舞台のことが優先になりますからね。舞台をやると、普通の努力ではできないと思うので、練習量も目標の×2~3倍のことをやるのでほかの事に手が回らないです。WCOをやる前はそんなことは思いませんでした。この狂気というか、ちょっとクレイジーな部分を持たないと、成立しないと思ったのはWCOやる様になってからです。この12年間、常に狂気という物を持ち続ける様にしよう、狂った人間にならないとできないぞ!と思ったので。今まで何回も身体を壊すかなとか、こんなスケジュールは無理だと思いながらでも、心のどこかで「これをクリアするから誰もたどりつけていないストーリーにたどり着ける!と2~3回崖っぷちを経験してきてますが、僕たち全員、大丈夫です。

 

全員 (笑)。

 

DOMINIQUE
でも、それがね、喜びでもあります。

 

 ■いろんな良さを持つことが、素晴らしいダンサーなんだと教えていきたい。

 

TDM
メンバーの中にはダンスバトル覇者も多いですが、最近のバトルシーンについてはどう見ていますか?

DOMINIQUE 僕たちも昔からずっとバトルに死ぬ程いっぱい出てきました。WCOはそこで結果を出してきた人の集まりでもあります。その当時、僕たちがバトルイベント全部に出ていた時代は、今ほどイベントの数は多くなかった。今は本当に毎週どこかでやっているので、ダンスシーン全体がバトルすることが当たり前になっていると思います。 20代だったら、絶対バトルに出てたし、勝つことに自分の存在意義を感じていたと思います。 

だけど、その年に勝っても、その次の年にはまた違う人が出てきます。バトルも素晴らしいと思うんだけど、ダンスの素晴らしさは、バトルだけでは無いものがいっぱいあるんだよということを、伝えていかくちゃけないと思っています。バトルに勝つことを考えてレッスンをしたりするし、生徒と一緒にバトルしたりもするけど、それだけじゃないダンスの良さや、バトルに出ないけど、振付師として素晴らしい人もいっぱいいます。バトル勝てないからダメという風潮になるのも恐いですね。舞台にしてもチームコンテストにしてもバトルにしても、いろんな所でそれぞれの良さを持つことが、素晴らしいダンサーなんだと教えていきたいですね。

 

■やりたいことが死ぬ程あって、表現したいことが山ほどある。それをやり続ける。

 

TDM 最後に、今後のチャレンジを教えて下さい。

 

コトバ WCOをこれだけ12年もやってきたので、作品をたくさん持っています。再演したい作品もたくさんあるんですけど、何十年とか経った後も、まだ残ってる様な作品を残したいなという気持ちはありますね。例えば、シェイクスピアだったらロミオとジュリエット、ハムレットを今も上演する。近代なので、そういった意味合いではちょっと違うかもしれませんが、オズの魔法使いとか、キャッツとか、ライオンキングとか、ああいう風に作品として、残るものはすごく羨ましい。もちろん、他の人がやることで、作品が生きるのかどうかという葛藤っていうのは絶対あると思うんですよ。他の人がやることで違うものになってしまうかもしれないけど、作品そのものが愛されて、僕たちが寝てる間でも拍手が鳴っているのはすごく望ましいことです。そういう風にインパクトのある、誰からも長く愛される作品っていうのは作っていきたいなって思います。

 

 

DOMINIQUE
その時々で常にやりたいことが山ほどあります。今はDOOODLIN’に全力傾けてやってますが、将来的にとなると、やっぱりやりたいことが死ぬ程あって、表現したいことが山ほどある。それをやり続けるっていうことが、僕たちの目標ですね。その先は今僕たちの頭の中にそれぞれにある、ソロの活動、ツアーであったりとか、いろんなモノを表現したい物を、頭の中に出てくる物を全部常に出しながら、やりたいと思ってるので、規模感とかホールの大きさとか関係なしに、やりたいことをずっとやり続けるっていうのが僕たちの今後の目標です。

 



interview by Akiko and imu

’15/04/01 UPDATE

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tokyodancemagazine

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