努と書いて“オンナマタヂカラ”。一度見たら忘れられないレゲエチームであり、そのネーミングセンスもさることながら、ブレないダンスと生き様を貫いている。かつてはストリートダンスイベントでも必ずレゲエのダンスやDJが入っていたレゲエバブル時代があった。その申し子とも言える二人が今のシーンに感じている事とは・・・。決して消えることのないレゲエ愛をたっぷり語ってもらった。まもなく開催されるイベント「KRAZY CLASS!!」では、努とその仲間たちが育ててきたレゲエ愛が存分に味わえる一日になるだろう。
- 努
DANCERとしての資質と豊富なDANCEキャリアを武器にル
ーティーンを繰り広げる『RUDY-E』と、独自のVIBESを 放ちダイナミックなパフォーマンスを展開する『MAI』によるR EGGAE DANCEチーム。まさにエンターテイナーとしてONLY ONEの『努(オンナマタヂカラ)STYLE』で、全国でショー を展開。雑誌・テレビ番組(スーパーチャンプル、流派-R 等) への出演や海外アーティスト(SEAN PAUL、SHAGGY ELEPHANTMAN、K-CI&J OJO、TheROOTS 等)との共演・FRONT ACT、国内アーティストのBACK UP DANCE・PV出演を務めるなど、アーティストとして積極的に 活動の場を広げている。 “DANCEHALL QUEEN JAPAN”では、2006年にMAI、2008年にはRUDY
-Eが優勝し至上初のW QUEENの称号を得る。本場JAMAICAでの”DANCEHALL QUEEN INTERNATIONAL”に2007年MAI、2009年・ 2010年にはRUDY-Eが出場し、2010年の大会ではRU DY-Eが見事2位とBEST DRESSER賞を受賞。さらには、2012年JAMAICAの国主催である”WORLD REGGAE DANCE CHAMPIONSHIP”にてI-VAN・RACK STONE CHIAKI・SAPPORO KIDらとともに【JAPAN SQUAD】として出場し、JAMAICA独立50周年という歴 史的記念すべき年にDANCEHALL QUEEN JUNKO以来の日本人ダンサーの優勝という快挙と世界一を手に し、JAMAICAでも功績を残し続けている。2008年、2009年には2年連続でLAのダンスイベント最高 峰の「CARNIVAL」にもユニットで出演するなど日本にとど まらず幅広く活動。また、「CHOPSTICK & MAI」でのイベントMCや、DJ RUDYでのDJ活動やイベント企画したりと、ダンス以外の活動 にも注目を集めている。
■LOVE MILKを見た衝撃。
TDM:
チーム結成のきっかけは?
MAI:
2000年に、同じ大学、同じ学部で知り合いました。最初はHIROEとSHIEという子もいて、4人チームだったんです。
RUDY-E:
私とMAIちゃんは、一年浪人してたので、フレッシュさがなく、少し周りから浮いてました(笑)。二人ともスパイラルヘアーだったのですぐに意気投合しました。
MAI:
HIROEもクラブミュージックに興味がありそうなファッションをしていたので、仲良くなりたいと思って声を掛けました。福島から出てきてて、ダンサーになりたいという夢を持っていました。HIROEに「クラブに行こう!大学の友達も誘ってあるから!」と池袋bedに誘われた時に、エリカ(RUDY-E)を紹介されたのが最初の出会いでしたね。みんなが、HIP HOPに飽き始めた頃に、私のバイト先にめちゃくちゃ面白い男の人がいて、レゲエシンガーと言ったので、クラブイベントのライブを見に行く事になりました。私は当時、いわゆるボブ・マーリーみたいなゆったりしたルーツレゲエしか知りませんでしたが、そのイベントがDancehallとの出会いでした。そのイベント自体も今まで行っていたHIP HOPイベントとは全然違っていて、派手な色ヅラをつけて、10センチ以上のヒール履いて、バティライダーという、おしりの形がわかるショートパンツを履いた人がいっぱいいました。「なんだこの派手な場所は!」と衝撃でした。そのイベントでは、ダンサーが2~3組踊ったんですが、その中にいたLOVE MILKを強烈に覚えています。全身網タイツで、中はビキニ。出てきても、同じ振付を踊るわけではなく、ふら~っと歩いてきたと思ったら、突然の三転倒立。「すげー!!!かっこいい!!!」と思い、その時一緒に見ていたHIROEと「みんなでレゲエやろう!」と思い立ちました。
RUDY-E:
HIROEは思い立ったらみんなを巻き込んで「はい、やるよ!」と物事を動かしてくれる子だったので、4人で始めて1~2か月後にはショーの話を持ってきて、クラブデビューしてました。それから、いろんな営業をとってきてくれるのもHIROEでした。本当に仕事が出来る子で助かってました。
MAI:
うちら、年上なのに何もせずポーっとしてたよね(笑)。それから、もう一人のメンバーだったSHIEちゃんはクラブが苦手な子だったので、4人でいくつかネタは作ったんですが、1年で抜ける事になりました。その後しばらく3人で活動してました。
■レゲエバブルの申し子です!(笑)。
RUDY-E :
当時の池袋bedにはダンサーが結構出てたんですけど、レゲエダンサーはいなかったので、重宝されて、すぐにレギュラーイベントが2本くらい決まりました。
MAI:
結成して3か月くらいが経った、2000年の年末に、第2 回目のレゲエダンスのコンテストDancehall Queen JAPANをVUENOSに見に行きました。全国のレゲエダンサーが集まってきていたんですが、参加チームは10組以下でした。ソロ、チームでの参加が出来て、前年の優勝がLOVE MILKでした。その大会の雰囲気がめちゃくちゃ怖くて、女同士の喧嘩はあるは、本番中ヤジを飛ばすは、Emerald Emilandさんというとても有名で、素敵なレゲエの衣装を作る方が、審査発表した後にステージに出てきて、マイクを奪って「私は●●が優勝だと思います!このコンテストはおかしい!」って言いだしたり(笑)。他のジャンルじゃありえない光景になってて、恐ろしい雰囲気でした。今ではそういうのは全く無くなってピースになりましたけどね。
RUDY-E:
当時は怖いと思ったけど、今は、そういうのも含めてレゲエなんだなと思いますし、とにかくLOVE MILKがかっこよかったんです。勝ち気だけど、ダンスがうまくて、誰も抗えないくらい、ワルかっこいい存在でした。2002年になると、Dancehall Queen JUNKOが世界大会で日本人初優勝、同時期にショーン・ポール、エレファント・マン、シャギーなど世界的にレゲエブームが訪れて、みんな夢が膨らみましたね。
MAI:
日本でも普通に街でかかるくらい流行って、クラブageHaではレゲエだとバンバン人が入ってましたし、shibuyaNUTSのレギュラーイベントRaganutsもかなり人気でしたね。我々もそんなに上手じゃなかったかもしれないのに、うまく時代の波に乗る事が出来て、メディアでもどんどん取り上げられましたね。レゲエバブルの申し子です!(笑)。
RUDY-E:
当時は、私たちのほかにもFOXY BULL MAN、なすっ子キューカンバが出てまたね。2003年には、HIROEが抜けて、それから2人になりました。
MAI:
自分がすごくラッキーだなと思うのは、ダンスを始めた時の初チームを今でも続けられている事です。なので、自分たちの生徒がチームを組んだのに解散していくのを見るとすごく寂しいですね。もちろん相性があるから、難しいのかもしれませんが・・・。うちらはたまたま相性がいい子と出会えて踊れたから、運が良かったですね。家族ぐるみでどちらの家族も知ってるんですよ。
RUDY-E:
ダンスをしてなくても仲のいい友達だったしね。MAIちゃんのお父さんとはメル友ですし(笑)。確かに、生徒を見てると、ダンスだけが目的で組んでしまうからこんな風になっちゃうのかなと思う事があります。うちらはそんなつもりで組んでなくて、そもそも人として好きだからね。
MAI:
私の生徒とエリカの生徒で組んだチームは割と多いです。好きなものが同じだからかな。えるふ工房も解散しちゃうけど、いいチームが後輩から出てきて嬉しかったですね。
■レゲエの楽しさと愛を伝えるイベント、KRAZY CLASS!!
TDM:
10月22日のHARLEMで開催される「KRAZY CLASS!!」はどんなイベントになりそうですか?
RUDY-E:
私たちはQUEEN SQUADとして参加・企画してます。QUEEN SQUADのメンバーは私たちとCHIAKIとBATTY BOMBOM。CHIAKIは後輩を育てるのが上手だし、イベントの企画も出来て、ダンスもいけてる子です。BATTY BOMBOMは個性的で、バトルやコンテストで海外にも挑戦してるアグレッシブで、もともとブレイキンもやってて、三転倒立が得意な良いダンサーです。
CHIAKIとBOMBOMがやっている高校生向けのレゲエダンスバトルともコラボ開催します。私はそれだけだとレゲエに偏ってしまうと思ったので、HIPNOTIC BOOGIEのMASAKIさん、S.O.DのHIDEさん、DEAD STOCKSのSHOOTくん、Mystical Waxxの2人もナンバーを出してもらう事になりました。
そのあと、レゲエのダンスレクチャータイムもやって、最後はゲストライブでアーティストとコラボしたり、JAKEN aka CORN BREADのショーで子供たちやレゲエを知らない人にも楽しんでもらう企画を用意しています!
MAI:
今はキッズのレゲエダンサーも増えてきていて、とても上手いし、かわいいんですよ。風営法が厳しかった時期に、大阪が昼間のレゲエイベントに移行して、若い子たちのレゲエファンを増やしてたんですよね。シンガーからも夜のイベントよりは昼のイベントの方が、人が入るからおすすめだよって言われます。今のところ、週末の昼間にやるのがベストなのかもしれません。平日には平日の良さもあるんですけどね。
レゲエの課題としてはいかにレゲエ人口を増やすかというのがずっとついて回ってる状態です。レゲエのダンサーで他のジャンルに興味を持ってもらうのはすごく難しくて、レゲエの中だけで終わってしまう事が多いんです。
昔はレゲエのライブでダンスショーも必ずセットだったから、それだけで回ってたんですが、最近はそれも減ってしまって、ダンサーだけではお客さんが呼べなくなってきています。地方に呼ばれるレゲエダンサーも少ないかもしれません。
RUDY-E:
考えてみると昔に比べて、露出度も減ってるし、ステップが増えてて踊れない子も多くて、それじゃあまり盛り上げられないから、しょうがないのかもしれません。昔は踊れてかわいいダンサーも多かったし、ウィリボンスとか簡単な手の振りでお客さんも一緒に盛り上がれてたんですが、最近のトップストライカーっていうステップが流行ってて、初見の人には難しいので、うまく盛り上がれないんだと思います。
MAI:
レゲエのダンサーはいわゆるストリートダンス業界にはほとんどいないですよね。昔はレゲエとHIP HOPがうまくクロスオーバーしてるイベントもあったし、HIP HOPのDJもレゲエをかけれる人も多かったんですけどね。今はレゲエだけのイベントが多いんですけど、ピークに比べたら落ち着いてますね。ageHaでクローズになるイベントがあるし、全国の大きいレゲエ祭も、昔は3万人が入ることもあったんですけど、今は縮小化してます。
RUDY-E:
横浜には私たちが踊るずっと前から、独自のレゲエカルチャーが根付いているので、ダンサーがいてもいなくても続いていくと思います。でも、東京はダンサーと一緒にレゲエカルチャーを作ってきた感がありますね。あと、大阪も昔から深いレゲエカルチャーがあります。北海道にはあったんですけど、今はレゲエダンサーが活躍するって言う場はほとんどなくなっちゃいましたね。歌い手のシーンが大きい印象です。
MAI:
日本ではレゲエが縮小してきているんですが、今、Dancehallのダンスがヨーロッパで人気がすごいんですよ。ダンスジャンルの一つとして確立されてるそうで、ジャマイカ人のダンサーがヨーロッパに呼ばれてるから、すごく潤ってるみたいです。ジャマイカには習いに来た白人だらけだとか。日本人の私たちは、レゲエをダンスジャンルの一つや、流行としてやっているわけではなくて、レゲエ、Dancehall自体が本当に大好きで、リリックやダンスを思い切り研究して、心から愛して、一生かけてやろうとする人が多いです。そういう意味では、「なんか面白そう~」と軽いノリで入ってきた若い子たちの周りが、レゲエ愛が強すぎて頑固な人ばかりなので、「レゲエはもういいです」ってすぐに辞めちゃう人も多いです。そういう意味で、入り口が狭まってるのかもしれません。
RUDY-E:
あまりルールやこだわりで縛りすぎず、初めての子に対しての受け入れ態勢をもう少し広くしないと、レゲエが広がらないと思います。我々もレゲエバブルの時は調子に乗ってましたけどね(笑)。人が集まらなくなって、初めて「やばい、何かが間違ってたんだ!」と気づきました。今は、自分たちでイベントを企画出来るようになりましたし、私たちは、昔から他のジャンルの世界も見てこれているので、「ここは間違えちゃいけないぞ!レゲエも小さい世界に収まってちゃだめだ!」と大事に向き合っています。
TDM : 音楽も含めてシーン全体はレゲエバブルの時と比べて、今はどんな状況ですか?
MAI :
歌い手がいないとお客さんが入らないですね。しかも、そのシンガーは私たちから見てポップス寄りになっていると感じますね。実際ファンがたくさんいるんですが、みんなこれをレゲエと思ってるのか~と思うと少し切ないです。ジャパニーズレゲエとジャマイカのレゲエとは確固たる違いがあって、どちらがいい悪いではないんですけど・・・難しいですね。リアルなジャマイカのレゲエは、日本人の大半に受けるわけではないと思いますし、ポップスに寄せなきゃいけないのもわかるんですけど。
RUDY-E :
ただ、うまくその間をとってる人もいます。そういうシンガーさんにはクレクラに出てもらって、ダンサーとコラボもしてもらい、他では見れないショーをします。フェスとは違う楽しみ方、良さがある事は見れば分かってもらえると思います。
■入り口を広げつつ、こだわっている事をどう伝えていくか。
TDM : 努よりも先輩のダンサーはいないですか?
MAI :
ひとつ上のなすっ子キューカンバのUCHIKOくらいですかね。一緒にユニットで踊ったりもしますし、UCHIKO自身もレッスンしたり、地方に呼ばれたり、イベントプロデュースして活躍してますね。
RUDY-E :
あとは、私の中でレゲエの中で生きる人と、レゲエを武器に外に出ていく人がいると思うんですが、FLY GIRLSは後者のダンスチームだと思います。レゲエの現場にはあまりいなかったけれど、ちゃんと大きな仕事につなげて活躍されていたと思います。レゲエ自体ももっと仕事の場も広げて、教育や自治体のイベントとかにも生かせていけたらいいんですけどね。
MAI :
昔、高校のダンス部のコンテストで私とSound Cream SteppersのGOTOさんと二人で審査員をやった事があります。「私でいいのか⁉」と思いましたが(笑)、部活という教育現場にダンスがしっかりと根付いている事に驚きました。ただ、その時はスポーツに感じたのと、レゲエの曲を使っていたチームもあったんですが、パトワだったので意味が分からなかったのか、私たちでも使わない卑猥な歌詞の曲を使っていました。最後のコメントで「私はレゲエをやっていますが、ダンスというよりもカルチャーのひとつで、みんなが踊ってるHIPHOPも同じ。カルチャーを知るためには言葉も大事で、自分たちや先生と振付したのかもしれないけれど、リリックも勉強してみるともう一つ深くダンスが学べると思うから、次は挑戦してみてください。」みたいな事を言ったら、GOTOさんが「よくあんな事が言えたね!すごいよ!」と褒めてくれました(笑)。
RUDY-E :
私たちもプロなので、歌詞は調べた上で使ってます。クレクラでもジャマイカ人が見ても突っ込まれないようにしています。
MAI :
こだわりすぎると入り口を狭くなる。入り口を広げつつ、こだわっている事をどう伝えていくかがいつも課題です。
■背景にジャマイカを感じてないといけない使命感
TDM : ショーはどうやって作っていきますか?
MAI :
基本はまず2人で音源選びからですね。
RUDY-E :
レゲエ特有の、”曲ボス”っていうのがありまして、ボスるって盛り上がるって意味で、イントロから必ず盛り上がる曲があるんです。
MAI :
ジャマイカでは、有名じゃない曲でも良ければ盛り上がる事はほとんどなくて、ボスってる曲だと必ずボスるんです。いいダンスしてても、ボスってる曲じゃなければ、反応がない。誰も知らないけどかっこいいから使っちゃお!だと盛り上がらないので、曲選びがとても大事なんです。
RUDY-E :
Major Lazerの日本全国で流行った曲が、ジャマイカでかかっても誰も反応しませんでしたからね。私たちはジャマイカ人も含めてレゲエの好きな人たちに向けて作っていて、それがほかのジャンルの人にも受け入れてもらえるのが私たちの願いなので、その時のレゲエの曲は必ず音源に入れています。
MAI :
プラス、動きの見栄えが良くなりそうな派手なビートのある曲を探しています。あまりジャマイカで支持されていない曲は使わないですね。結局私たちがジャマイカを、そういうローカル感も含めて好きなので、かなりジャマイカを意識はしていますね。2人でずっと同じものを見て、流行ったものも一緒に体験してきているので、その価値観も合うんですよね。ジャマイカで一番人気なのはVYBZ KARTELっていうレゲエアーティストの神がいて、2人とも大好きなんです。今は獄中なんですけど、なぜか普通に新曲をバンバン発表してるんです。たまに音質が悪かったりしてどうやってリリースしてるんですかね。クレイジーな国ですよね(笑)。
RUDY-E :
結局、毎回ジャマイカの音楽をまずチェックするのは、自分たちがジャマイカとあまりにかけ離れた事をするのが怖いんです。もちろん好きっていう気持ちが前提ですが、他のジャンルと一緒になった時に、背景にジャマイカを感じてないといけない使命感はあります。
MAI :
ユニットではほかの音楽で遊ぶ事もあるんですが、努のスタイルとしては、ずっとそうですね。
■努を変えたDancehall Queenダブル優勝。
TDM : 努としての転機はありましたか?
RUDY-E :
やっぱりDancehall Queenですね。
MAI :
1999年に始まって、2000年に初めて私たちが見に行ってから、翌年からしばらくお休みしてたんです。2006年から復活したんですが、その間、全世界がレゲエダンスブームになっていたので、ものすごく盛り上がっていました。九州、大阪、愛知、東京などで予選をして、決勝で日本一を決める形式で、2006年に私が優勝して、2008年にエリカが優勝しました。すでに努の名前もある程度売れていたし、仕事ももらっていたんですけど、タイトルを持っていなかったので、日本で一番大きいレゲエの大会で二人ともとれた事が大きな転機でしたね。優勝賞金と、渋谷中にポスターが貼られ、ジャマイカの往復チケットと、ジャマイカでのコンテスト出場権がもらえました。自分たちの自信にもなったし、周りからの反応が「ダブルクィーンだ!」と言わるようになりましたね。
RUDY-E :
それまでコンテストを頭に入れずに踊ってきていたので、コンテストで勝つための踊りを考えるようになったし、その先にジャマイカで戦わなければならない事を考えて挑んだので、自分たちの成長につながりましたね。
■愛しいバカたちといつまでも・・・Catch a moment!!!
TDM : どんなシーンにしていきたいですか?
RUDY-E :
私はダンサーが食べれるようになるといいなと思っています。その為にも、まずは身近な後輩のCHIAKIとか才能があるし、そこに夢が生まれるはず。プロモーターだけではなくて、スタイリストができる子もいるだろうし、インストラクターをたくさんしてもいいと思うし、その人の適材適所な才能を生かせたらと思っています。私は基本ダメな先生だから生徒がしっかりしてくれるパターンで、本当に助かってるんですけど、こんな私でも動けば周りに協力してくれる人が集まってくれると思っています。その積み重ねで、最終的にはみんなで老人ホームを作りたいと思っています!
全員 : (笑)。
MAI :
でも、話すとみんな共感してくれるんですよ。例えば、仲間で同じ老人ホームに入って、昔のショーやコンテストのビデオを見てみんなで笑ったりできたら、最高ですよね。
RUDY-E :
大学の友達以上に、大人になってもこんなに毎週会ってる仲間が、ダンスを辞めたら会えなくなるのは寂しいし嫌ですし、実際、老人ホームで働いてたり、土地を持ってる知り合いもいるので、どうにか頑張ればなんとかなりそうだなって思ってます。「この先頑張ればみんなで同じ老人ホームでボケられる!」と思えば、楽しい一生になるし、みんなと一緒にいられるなーと(笑)。
MAI :
それ、本当に最高だよね(笑)。
RUDY-E :
これを日本各所で言い続ければどうにかなると思ってます!MAIちゃんとはダンスを辞めても会えると思うんですが、その他にも愛しいバカがいっぱいいるので。
TDM :
素敵な仲間に囲まれてるんですね!では最後に、後輩たちにメッセージをお願いします。
MAI :
最近、自分の中ですごく思うのは、“今を思い切り楽しめ”ですね。もちろん、先のことを考えるのは大事だとは思いますが、振り返ると自分の人生はずっと青春で、今も続いています。そこに悩んだりしますけど、今をちゃんと楽しんで感じてきたし、それが積み重なってこういう今になれました。若い子たちにとっての今は今しかないから、いっぱい遊びに行ってほしいです。保険を掛けながら生きてるように見えて、そういう幸せの掴み方もあるんだけど、レゲエが好きな気持ちがあるなら、今をキャッチして、今をちゃんと楽しんでほしいですね。
RUDY-E :
私からは“適材適所”。自分ができることは何なのか、出来ないことなら誰かに補ってもらうのか、やりたいことをやるためにどうすればできるかを考えながら生きていかないと、ただ、なんとなく生きてるだけだとあっという間に年を取っちゃう。別にそれでいいっていう考えもあるかもしれないけど、どうせ生きるなら夢をもって生きる人生のほうが楽しいじゃん。頑張っていれば頑張ってるだけ、私たちのDancehall Queenみたいに、大きなミッションが来る。あの時に「じゃ、やめておこうか」となってたら、今の自分たちはなかったわけだし、目の前に来た試練は絶対に必然だから、どうにかしようとするし、その努力をするためのパワーはいつも必要。しんどいけど、振り返ると手を抜かずにやっておいてよかったと思う事の方が多い。疲れる事はあるけど、それをやる人生とやらない人生は全然違う。一人じゃ乗り越えられない事もたくさんあるから、そのための仲間や信じれる人をそばに置いておくのもすごく大事な事。人を大事にしつつ・・・Catch a momentしてほしいですね。
MAI :
うん、マジで、Catch a momentだね!!
TDM : 素敵なメッセージをありがとうございました。クレクラも頑張ってください!
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interview & photo by AKIKO & imu
’17/10/15 UPDATE
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