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[Report]『「見えない/見える」ことについての考察』本番レポート!!

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Editor: TDM staff    Update:2020/10/20

国境やジャンルを超えた表現に挑戦し続ける森山未來。そんな森山未來による新感覚の朗読パフォーマンス『「見えない/見える」ことについての考察』が、2020年10月14日~18日に横浜赤レンガ倉庫1号館にて行われた。

ノーベル文学賞作家ジョセフ・サラマーゴの『白の闇』という小説から着想を得たというテキストのリーディングでは、本人の声と会場のナレーション、配られたイヤフォンから聞こえる音楽と3つのパターンで音が身体に入ってくる仕掛けになっていて、観客はイヤフォンから流れる曲を聴き、本人は無音の中で踊っているシーンが展開され、いい意味で変な感覚に陥る。

そもそも完全な音ハメのダンススタイルではないが、音と動きのタイミングは合っているのに驚く。考えれば、きっかけなどを予め決めておいたりなど方法はあるのだろうけど、そんなところからもう既に彼のトラップに嵌っていることに気づく。

演出された空間の流れからいろんな感情を抱き、気が付くと時間を忘れて作品に引き込まれている感覚になった。

作品に詰め込まれた想いが強いのか・・・彼の過去の作品を振り返っても、常に確かな軸があり、メッセージや、やりたいことが明確で心にスッと入ってくることを思い出した。

今、私たちは、今までのルールから新しい方法を見出す挑戦を、誰もが、全力で、やっている。

自分が本当に何をしたいのか。

何に取り組むべきか。

誰とどんなことをして過ごすのが幸せなのか。

自分のど真ん中を見つめる時間を強いられている。

「朗読パフォーマンス」という公演の可能性を更に膨らませてくれたと同時に、当たり前の日常を失い、新しい生活を築くこととなった私達に「本当に見ること」 の大切さを伝えてくれたこの作品。

私たちが本当に見ているものは何なのか。

この問いの答えを見つけるとき、選びとることの大切さに気づくことができるのだと思う。

この公演は全国7都市で11/6まで開催している。

興味のある方は、ぜひ足を運んでみて欲しい。

 

photo:©︎RYUYA AMAO

photo:©︎RYUYA AMAO

photo:©︎RYUYA AMAO

photo:©︎RYUYA AMAO

photo:Akiko Ueno

photo:©︎RYUYA AMAO

 

 『「見えない/見える」ことについての考察』公式サイト

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tokyodancemagazine

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