

Editor: RANDY Update:2016/08/26
プロローグ
初めまして。
私の名前はランディと申しますが、本当の名前でございます。
普段はヴォーグ(Vogue)という踊りで活動していまして、ヴォーグは今年で9年目です。
もともとはジャズやバレエを習っていましたが、才覚はなく、10年前に断念してしまいました。踊りは見るのも、踊るのも大好きです。
また、10代の頃、それはそれは熱心に日本の歴史や文化、漢字を学びました。
通っていたのは日本文化を専門的に学ぶことができる、とある田舎の公立高校。
真面目に勉学に勤しむ私は、ヤンキーや売春婦のような同級生たちに囲まれて過ごしました。
私の同級生は、今冷静に思い返してもほぼ狂っており、
好きな男子とすれ違っただけで精神が高ぶり窓ガラスを破壊する女、
昼の休み時間になれば購買部でパンが欲しいがために暴徒化す女たち、
放課後は駅前のマクドナルドにて水とケチャップで過ごすような女ばかりでした。
私はその影響か、ヤンキーな女子高生、うんこなどを題材とした小説を書くようになりました。
当時の夢は小説家でしたが、もちろん断念。
私の作る不妙な小説に、需要は皆無でした。
小説家の夢は叶いませんでしたが、当時の夢はもう1つあり、それは若干ですが叶っているかもしれません。
それはいつまでも自分自身にとって楽しく踊っていれることです。無論、大きな夢ではありません。
私にはこのくらいのサイズがちょうどいい夢です。
そして小説家(作風は少々アダルトが特徴)は諦めましたが、この度はトウキョウダンスマガジン様をお借り致しまして、文章を使い、配信をさせて頂きます。稚拙で下らぬ、民度の低い私らしい内容ばかりになると予想されます。
今後とも何卒、宜しくお願い申し上げます。
第1章 <デブを治したい – cure of デブ – > 前編
【現在までのあらすじ…】
あれは2015年の5月末のこと、私は身長169cmに対して80kgもありました。
理想体重を割り出すサイトに入力すると、出てくる文字は、肥満。
一般的には健康的にも痩せるべきでしょう。近年では若年性の生活習慣病が横行しており、20代でも糖尿病が懸念されるようになりました。
ですが、私は人に、「デブだ」とか「太っている」などを言われようが、己の満足欲求を満たすために食っていたため、
「あなたは太っているね」=「お元気ですか?」
に聞こえていました。
私が「太っている」だなんて、私にとってなんの障害でも問題もなかったのです。
肩で風を切り、胸を張って歩く毎日。
おにぎりを片手に「おはようございます」と挨拶をしては、颯爽と同僚とすれ違い、
まんじゅうやハンバーガーを食べながら自転車にまたがる。
洋服屋ではとりあえずSサイズを着てみる。
無論首すら通らないことが多いが、いきなりLサイズだなんて、デブのすること。
私はデブじゃない。デブにこんな行動が取れるはずがない。
地球の飲食物は巡り巡って私のところへやってくる。
森羅万象とはまさにこのことで、
飲食物を中心に、私のために地球が自転しているのだと!
それはある日のこと、悲しみと気付きは突然訪れたのです。
舞台「ASTERISK」に出演した際、バニグロキッズという演者の子供たちと仲良くなりました。
「ねえ、写真撮ろうよ!」と言われたため、楽屋で写真を撮ることに。
シャッター音が鳴る刹那、
私はとっさにあごを斜めに傾け、わざと口角を上げ、左肩を後ろに引いた。
そして、少し胸を張り、腰をぐっと入れ、足は交差するようにして、子供たちよりも2、3歩後ろに下がったのです。
一瞬の動作。それに私は違和感を覚えたのです。
私、もしかしてデブなのかな…
いいえ、まさか!
確かにお弁当は2つ食べた。だけど、Seishiroだってそのくらい食べていた。
ケータリングに置いてあったレーズンウィッチ一箱10個入り、完食。
バターサンドとカヌレは4つずつ、完食。
うに味のおかきは一袋一気に食べたけど、ほどよい塩梅のなかなかいいおかきである。
自分で注文しようと写真に収め…
デブじゃない。私はデブじゃない。
でも、ASTERISKの出演者で、こんなにケータリングを食べている人は他に誰かいるのかな…
あ、鏡!
鏡を見れば…
太ももは、文字通り太い。
それはまるで屋久島にあるようは樹齢800年くらいのありがたい大木のよう。
もしも私の太ももにしめ縄が巻かれていたら、お供え物が全国から集まりそうだ。
Tシャツをめくって鏡越しに横から腹を見ると、毎日ラーメン二郎に通いつめている人を彷彿させるような見事なアーチ。この時何故か、パンチョ伊藤が脳をよぎったのを覚えている。
あご、確実に二重あご。
フェイスラインを覆うように下に逆さに虹がかかっている。
体で虹のような箇所があることはファンタスティックではないのか?
なにより顔はパンパンに膨れ上がり、直視できなかった。
私って、デブ。デブだったんだ…
これまでの自尊心は完全に崩壊。
丸裸にされたような気持ちになり、私は急に恥ずかしくなりました。
これまで、タイトな洋服を着ては、
「かわいいでしょ、実はZARAなの」などとしゃあしゃあと言い放ち、
「ココナッツオイルって体にいいし痩せるらしいよ!おすすめ!」だなんてアホのように宣伝していました。
なんなら、私のクラスを受けている人はもれなく私より確実に細い。
私は、自分が痩せていないと心から気が付いた瞬間、突如巨大な劣等感が訪れ、私の自信を奪い去ったのです。
悪魔に魂を売るような気もしましたが、
私は決意したのです。
そう、ダイエットをすることを。
【Randy】
類を見ない作品のテーマにVOGUEを盛り込んだRANDYスタイルは、毎回斬新なテーマと発想力豊かな美術や衣装で、見る人を驚かせ魅了している。そして、それらの制作は全て1から自らで造りあげ、細微までこだわりを披露している。そんな唯一無二のクリエイティブなRANDYスタイルは様々なアーティストからも注目を浴び、舞台やライブ振り付けなど多方面で活動を広げている。
<略歴>
Color Code vogue指導、LIVEパフォーマンス振付
加藤ミリヤ DRAMATIC LIBERTY” tour 2016「Wanna be」「I miss you」振付
2016 asterisk「goodbye Snow White 」BMJ 雪菜覚醒 振付
他、舞台、MV、ショーケースにてソロパフォーマンス出演
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