ソロライブ「Dream & Love」、決行。
KENTO
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本では25歳までの自分自身のすべてを書いたので、今回のステージも同様に、自身の等身大を出すという意味での、「Dream & Love」。さらにその夢と愛という二つのテーマを繋いでくれたのは僕にとってダンスだったので、そのダンスの本質、それを一緒に表現できたらなという想いもこれに含まれています。
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TDM
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「Dream & Love」は等身大という意味があるんだね。
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KENTO
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自分の信じる言葉、“Everything happens for a reason.”そして、“Dream and Love”は、あの本のタイトルだけではなく、昔から、そしてずっとこの先も大事にしていきたい。
僕はダンスを通して夢を追いかけて、その先の愛や、夢に対する愛、家族愛、友情、そしてマイケルに対する愛、身近な愛が世界中にどこにいっても通用することを実感し体験した。身近にあるものが世界中どこへいっても一緒、愛情はみんなわかってくれる。夢を追いかけた後にLoveが来たので、自分自身の半生を振り返ると、そのふたことで表せるのかなと。
今回の1st Dance Liveは、KENTO MORIを表現するライブ、そのタイトルは、「Dream & Love」しかありませんでした。
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TDM
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今自分が描いている画、創造、ダンスを一つの作品として繋げていく作業になるのかな。
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KENTO
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やはり、マイケルもディズニーランドもそうですが、真のエンターテイメントは、ただ単なるカッコよさや、カリスマ性だけではなく、メッセージがあって、それが踊りで表現できる。さらにダンスの楽しさから、人と繋がることの真の楽しさまで表現できたらと思っています。
そして、ダンスの根本は何かというと感情表現、つまり心。 だから僕は「&」というのを心と解釈し、夢、心、愛、つまり夢、喜怒哀楽、愛、というふうに、人間誰でも持っている根本を表現したいなと思っています。
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死ぬほど自分を出したかったけど、 今出すと次が来ないかもと思った。
TDM
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KENTO君は、オーディションで選ばれた子をステージに上げて、そこで伝えたいことは、かっこ良さだけでなく、愛やメッセージなんだよっていうのが伝わる作品を創っている印象があります。
学校やワークショップなど、全国を回って多くの子供たちにダンスを生で伝えること、そして昨年は、マイケル・ジャクソン・トリビュート・ライブ(※、以後MJTL)での30分を超えるステージに挑戦・・・と、3年前にインタビューさせてもらった時(※)から考えると、日本と接する機会が増えたよね?その一面一面がいろいろ重なり合って、今度の公演があるのかな?
※マイケル・ジャクソン・トリビュート・ライブ:
マイケル・ジャクソン・トリビュート・ライブ 昨年2011年12月13日、14日、代々木第一体育館にて開催された マイケル・ジャクソン追悼コンサート。 第一部ダンスステージにおいてKENTO MORI主演&プロデュースとして、約70名のダンサーたちとともに、約35分のオリジナル・ダンス・ステージを披露し、各方面で絶賛された。
※3年前のインタビュー:
2009年3月3日、トウキョウダンスマガジン掲載。 KENTO MORIは、マドンナのツアー中で、まだ「THIS IS IT」のオーディションを受ける前だったという意味で貴重なインタビューとなっている。
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KENTO
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そうですね。結局、階段を一歩一歩上がって来たんだと思います。
3年前から「ソロライブをしたらどうですか?」という提案はいくつかあったんです。僕の中ではタイミングというピースを一個一個はめていって、今がやっとソロライブをするタイミングになったという感覚です。それは、MJTLの前でもなく、まさに今回のタイミングだと思っています。
アメリカは、マイケルをルーツに持つKENTO MORIを受け入れましたが、日本では、マドンナのステージでマイケルを踊ったKENTO MORIだったので、やはり僕にマイケルのそのままを踊って欲しいようなのです。
それはそれで、とても光栄な気持ちで嬉しく思っていますが、同時に自分というものも、もっと表現していけたらと思っていました。テレビに出演しはじめてから、わかってきたことですが、視聴者が例えば、アメリカのエンターテイメントシーンに精通するダンサーがお客さんだったら、マイケルプラス何かを求めてくれるかもしれません。でも、テレビの視聴率は、ごく一般の視聴者を対象にしていて、ダンサーはそのうちの1%にも満たない人数なんです。
この1%のダンスの絶対数のための踊りにこだわったら、ゴールデンタイムに出られるダンサーはいなくなる...つまり、ダンスシーンのみに向けたものをやりたいと強がってしまったら、必要とされなくなってしまうのです。
僕が思うに、ダンスをしていない一般的なおじさんやおばさんにも興味を持ってもらえるダンサーという意味で、僕の場合は奇跡的なエピソードで、マイケルやマドンナとの関わりが生まれていき、今の自分があると思っています。
あの時は、自分が今振り返っても、僕の知り合いも、「KENTO、自分の踊りをもっと出してもいいんじゃないか。」と言いました。
いや、出したい。死ぬほど出したいけど、今それをやってしまうと、そこから次が来ないと思ったんです。
消えてしまうことを恐れているんじゃない、それをしてしまったらダンス界が生んだ唯一のビッグチャンスを逃してしまうことになると考えたんです。
今、ムーンウォークをやらなきゃいけない。でも、ムーンウォークの先に、テレビや世の中が「KENTO MORIは次に何をやるんだ?」「KENTO MORIが見たい!」と自然と思っていくはず。それが、さっき言った階段の一歩一歩なんですよね。
だから今、自然のなりゆきとして『情熱大陸』(2012年1月15日毎日放送/TBS系列で放送)の取材があり、パルコからもKENTO MORIのソロライブという提案があって、順序を追って進めるようになってきているのかなと。
もし、みんなが日常的にKENTO MORIのマイケルを見た、マイケル、マドンナとのエピソードも知っている、となったら、じゃ、もっと何か・・・というように自然に次を要求するのではないでしょうか。
マイケルもそうだったように、老若男女、1歳から100歳の方まで、あらゆる人たちに向けて発信していくことが、ダンス界の未来に繋がることになると思っています。2012年がそのタイミングなんです。
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ここで負けるようなやつだったら、マイケル・ジャクソンは選ばない。
KENTO
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去年12月のMJTLは、35分のステージでしたが、3月のステージではプラス55分、合計90分のものを創るので、MJTLでの自分の良さも抽出しつつ、新たにマイケルとは別の要素で創っていこうと思っています。
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TDM
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『情熱大陸』で少しライブの様子を拝見しました。マイケルの楽曲にKENTO君オリジナルの振付をした作品になっていましたね。
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KENTO
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そうなんです。僕が踊ったナンバーで、マイケルの振付そのままなのはTHE DRILLSとSCREAMの中の一部。オリジナルのダンスは全部キッズが踊りました。
僕が踊る部分は、全て振付を新しくしました。一つもマイケルのオリジナルを使わずに、曲もスリラーにいくと思わせて、マイケルの使っていない曲やGHOSTの違う部分につなげたり、裏切った感じの35分にしたんです。ダンサーは本当に自分が使いたいダンサーを選抜しました。
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TDM
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ダンサーオーディションでは何人くらい集まったの?
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KENTO
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1400〜1500人です。上は北海道、下は沖縄まで、全国から参加してくれました。中にはロサンゼルスから参加してくれた人もいました。それだけのダンサーが集まってくれて、本当に嬉しかったです。
あと、オーディション選考は経ずに、仲宗根梨乃、スペシャリティーゲストとして、YOSHIEさん、PINO君、KITE君、YUU君なんかも出てくれて、一緒に踊ったんですよ。
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TDM
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それは生で見たかったなぁ!3月のステージでは、マイケルというより、KENTO MORIのステージになるのでしょうか?
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KENTO
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そうですね。MJTLでは、トラヴィス・ペインとの共演のTHE DRILLSでオリジナルを出しましたが、それ以外は、できるだけ見せないようにしてバランスを取ったところが良かったのかなと。 だから、これからは、やっと自分を出せるというタイミングなのかと。
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TDM
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MJTLでの、マイケルのご家族はどういう反応だった?
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KENTO
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残念ながら、お母さんとは話す機会がなかったのですが、ダンスパートを気に入ってくれたとおっしゃっていたようです。
THE JACKSONSのメンバー(今回の来日は、ジャッキー、ティト、マーロンの3名)とは全員としっかり話ができました。アフターパーティーで、肩を組んで喜びあって、一緒に記者会見にも出席してくれましたし。
僕はマイケルの家族の反応がすごく不安だったけど、みんなが受け入れてくれ、「ものすごく感動している。最高だった。本当に良くやった。」と言ってくれました。“おいおい、弟のエンターテイメントを台無しにしたよ、コイツ”ではなくて、それが受け入れられたんです。
「なぜ日本という遠く離れた国でも、マイケルへのソウルやパッションが表現できるのか。」と聞かれ、「いや、僕たちはあなたたちから学んだそれがある。」と言うと、喜んでくれましたね。事実ですし。
僕にとっては本当にチャレンジだったし、もしこれが悪い評価だったら、それで一巻の終わりでしたし、それも、僕だけのことではなく、この先の日本のダンス界も終わるってくらいの意気込みで、約70人のダンサーとともに、2万人に向かって臨みましたから...
観客も評価をしてくれたと会場からの声援という形で、耳でも聞いたし、身体で感じました。
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TDM
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ものすごいプレッシャーでしたね。
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TDM
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そう考えると、マイケルがKENTO君の背中を後ろから押しているんだね。マイケルがいるから、僕ができる、と。
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KENTO
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はい、一生押してくれるんだと思います。
マイケルもオリジナルという唯一無二を目指していた。だから僕もマイケルチルドレンとして、そこを目指すことで、師匠は一番喜ぶと思ったんです。
失敗してもそこにチャレンジすることの方が、男として、そしてマイケルチルドレンとしてのあり方かなと。だから僕は、今回パルコと次のステップに飛び込もうと思ったんです(笑)。
この2年間、テレビのゴールデンタイムで見られるダンサーとして、僕自身いろいろなアドバイスや意見を聞いてきました。そして、2012年は次のステップに進もうと。ゆっくりかもしれないけれど。ソロライブはどうなるかといったら、それは今からふんどしをまた締め直して・・・ (笑)。
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ベタが悪いわけでは絶対にない。究極のバランスを考える。
TDM
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KENTO君が過ごした3年間で感じる日本とL.A.の違いってありますか?
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KENTO
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さっき話した一歩一歩の階段を、L.A.では上らなくて良かったと思うんです。
マイケルを踊ることがあっても、それよりも、「あなたは何者か?」ということを、みんなが僕のダンスを見たいって望むまでが、すごく早かったです。ダイレクトにそのレベルで話ができるんです。
少しわかりにくいかも知れないですけど、アメリカンジョークが、日本のJ-POPにあたり、日本のお笑いが、アメリカの音楽のような感じです。
例えば、松本人志さんの究極のお笑いを向こうのアメリカンジョークを言っている人たちに言ってもわかりづらいでしょう。アメリカは、たらいが落ちてきてドヒャーとなるようなわかりやすいジョークが人々をハッピーにするんです。その笑いのクオリティはほとんど変わらず、ずっと一緒なんです。
僕がダンスでそれをやってしまうと、日本の人たちはついて来られない部分が出てくるんです。だから僕は、ワークショップ、ステージ、いろんな局面で常に多くの人が参加できることを考えます。10%の人たちだけがおもしろく、90%の人たちがポカーンとするものではなく、みんながわかるものを考えます。
でも日本では、10%の人にしか伝わらないことでも、アメリカでは70〜90%にわかってもらえる。その反応の違いは絶対的にありますね。
人それぞれ好き嫌いはありますけど、例えばヒップホップシーン、ストリートダンスシーンにしても、日本のマーケットでChris Brownの「Yeah 3x」はヒットしても、「Look at me now」が大ヒットすることは絶対にないんです。でも、アメリカだったら大ヒットするわけです。
だから僕は、日本ではベタなものをやる。ベタが悪いわけでは絶対にないんです。だからこそ、マイケル・ジャクソンやマドンナは世界中に通用したわけだし。でも、そこに固執しすぎると、見てくれる、聞いてくれる人が少なくなってしまうことでもあるので、その究極のバランスを考えながらやっています。
ダンスにおいてはアメリカの方が多様性やオリジナリティを受け入れる土壌がありますね。それを最高の形で今も成し得ているのがマイケル・ジャクソンだと思います。
日本ではオリジナルを受け入れてもらうための、まず基盤作りがすごく必要です。ダンスというものはどういう風に見るものか、どういう風に接するものかを伝えていった上で、応用ができるのかなと。だから、いきなりヒールなスターは出て来ないし、まずはわかりやいスターが出て、その後、様々なキャラクターがでてくるというように、ダンスの受け入れ方には段階があると思います。
僕は、日本のダンスシーンを見て、やっぱり未来は子供たちだと思います。その中でも、教育を受けていない子供たちほど好き勝手のびのびとやっています。ダンスを一生懸命やっている子供たちほど、ダンスへの捉え方が、上手い下手がすべて、コンテストの勝ち負けがすべてみたいな価値観があるように見えます。
僕はまったくそんな子供じゃなかったし、そういう風に捉えたこともなかったし、そういう現場に行ったこともなかった。アメリカの子供たちは自由好き勝手に楽しむために踊っています。日本は勝ち負けが重要で、いい職業につくため、たとえば医者や弁護士になるために小さい頃から学習塾に通うような感覚です。ダンスもプロになるためにスタジオに通うというように、アプローチの仕方も圧倒的に違うんです。
僕と同年代や上の世代でも、小さい頃からダンスをしていた人はたくさんいます。でも、自分がなぜグローバルに受け入れられたのかを考えると、良し悪しは別として、アプローチの仕方が違ったんだと思います。僕よりもスキルがある人はいると思いますが、僕は、スキルよりもハートでアプローチしたので、ハートにしか届かないというか、それがすべてなのかなと。
正直なところ、日本には、僕を受け入れられる場所はないし、この人たちの物差しでは僕は計れないだろうなと思ったので、渡米しました。アメリカに行ったら、なんと、すべてが受け入れられ、思っていることが上手くいきはじめました。でも、日本に帰ってきたらすぐそれがすべて上手くいくかといえばそうはいかないのです。
だから、ダンス界を変えるということは、基盤から、ゼロからつくっていくことで、今自分の階段のステップになっています。初めから日本で受け入れられていたら、僕はわざわざアメリカに行かずにすべて上手くいっていたと思うんですが、やはり現実はそうじゃなかった。それが、日本とアメリカの決定的な違いなのかなと、僕には思えます。
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日本ダンスシーンはマグマ噴火寸前。
TDM
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前回のインタビューから現在までに、地方に行ったり、いろいろなメディアに出たり、アーティストとコラボしたり、ステージを創ったり、いろんな経験をしてきて感じた日本のダンスシーンというか、自分の中で気持ちの変化がありましたか?
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KENTO
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まず、日本のダンスシーンやそのあり方に詳しくなりました。喋り方一つにしても、日本に戻って来た時には、敬語の使い方もわからない状態でしたし(苦笑)。
実際に28くらいの都道府県をワークショップで回って、いろんなダンサーを見る機会があって、触れ合っています。そこで感じたのが、サッカーのJリーグ発足する直前のような、ダンスシーンが、噴火寸前のマグマみたいな感覚です。
「みんなが憧れていてカッコいい男の子」は、昔だったら野球やサッカー選手でしたが、「今はダンスできる子!」になっていると実感しています。キッズたちの熱量はハンパじゃないです。
3年前に、初めてインタビューでTDMさんとお会いした時は、マイケルが亡くなる前で、まだこの先の夢を追いかけている状態で、あの時は自分のことしか考えていなかったんです。自分のためだけに生きていたんです。
それは、マイケル・ジャクソンと同じステージに立ちたい、ただそれだけ。それ以外には興味がなくて、本当に彼と仕事ができたら死んでもいいと思っていたので、それ以外は考えられませんでした。
マイケルが亡くなって、自分もいろいろ経験していますが、クリス・ブラウンには、同じものをたくさん感じるから一緒にやらせていただいてます。それよりも何よりも、ダンスを見ていて、あり方、本質、自分自身が窮屈に感じたものを、やっぱり僕から「そうじゃないよ」と伝えていきたいなと。
ダンスには何の垣根もないし、世界中どんな人だって繋がれる、それが魅力。キッズたちにもそれを伝えたいし、今はそういう活動への使命感に燃えて突き動かされています。だからワークショップで全国を周ります。
日本では今タイミングが来ていると思うので、鉄は熱いうちに打ちたいです。かつて僕が「今ここでアメリカに行かなきゃ!」というタイミングだったのと同じです。僕が日本での活動を増やしているのは、いまがまさにそのタイミングだから。何年か後にはまたアメリカに集中しているかもしれませんが、今はここでなんとかしたいなと。
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僕はダンスを「機械」体操にはしたくない。
KENTO
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ダンスは普及していますが、僕はダンスを「機械」体操にはしたくないんです。テストにしたくないんです。
ダンスは、楽しんで、繋がるため、心を豊かにするためにあると思います。もちろんいろんな良い人たちがダンスシーンにはいますけど、「もっとおもしろいこと」を僕は実現していきたいなと。
僕が最初にマイケルと一緒に踊りたいと言ったとき、周りで全然信じなかった人たちが、やってしまえば平伏してしまう。社会や世の中はいつも後からついてくるものだと思います。
ストリートダンスシーンでもMJTLでYOSHIEさん、KITE君、PINO君、YUU君、各ジャンルのスペシャリストと僕の5人ワンパート踊りました。僕自身の人選でしたが、意外にも今までこのようなコラボレーションをしたことがないと言われました。
僕の中では良いものは良いし、やりたいことをやりたいと思って実現したのですが、周りのストリートシーンからの反響が大きくて、彼らも他のジャンルのダンサーたちとコラボレーションしていくのはおもしろいなと、話していました。
YOSHIEさんたちと踊ったことで、YOSHIEさんが動いたら、YOSHIEさんを目指している子供たちも「あ、こういうこともあっていいんだ」って気づくと思います。PINO君、KITE君、YUU君を目指している子供たちもみんなそうなります。トップシーンの動きは常に大きな影響与えるものなので、その舵取りは間違えちゃいけない。
つまり、自分がやりたいことは何でもやっていきたいと思ったんです。あとオーディションも同じです。日本のトップダンサーたちですら今回はあえてオーディションから参加してくれました。それをみてたくさんの若いダンサーや子供たちまた年配のダンサーたちもまたその姿勢を見習っていくと思うのです。
そういうふうにありたいし、アメリカで僕が発掘された環境は、実力さえあれば上にいけるというところ。オーディションの場がちゃんとあるところ。今回オーディションをやったのは、みんなにチャンスがあることを知ってもらいたかったから参加してくれたみんなに本当に感謝しています。
以前、自分が、日本にいた時のオーディションで、「ダンス暦●年以上」という条件があって、受けられなかったことがありました。でも、ダンス暦何年以上なんて、どうでもいいことです。その規定のせいで、KENTO MORIという人間に出逢えなかったわけです。少なくとも僕はそういうことはしたくない。逆に、そんな世界だと思えたから、見切りをつけてアメリカに行けたのでいいんですけど。
僕は、全員に参加資格があると思っていたので、MJTLのオーディションでは武道館含め1400人を一人一人見て、選びました。僕は自分の目しか信用しません。他人がいくらいいよって言っても、百聞は一見にしかず、自分の目で見て判断したい。才能ある人が認められるクリーンな環境を実現したいなと思います。それは自分の経験から活かされていることだし、実際に体験したことから、改善したいことはこういうことだなと思っています。
日本のダンスシーンは、お互いにリスペクトし合うことができるし、チームワークが素晴らしい。その長所は伸ばしたいです。日本のダンスシーンの凄くハイクオリティな部分は、世界中さがしてもどこにもない。日本のダンスシーンに可能性を感じるからこそ活動しています。「こんなんじゃ、自分が何をやろうが変わることはない」と思えば何もしていないかもしれない。
僕は、自分ができると思ったことはすべて実現したんです。だからこれもできると思っているんです。
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ブレない舵取り。
KENTO
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だから、同じベクトルを持っていないと絶対に手を組めないんです。
本当にダンスって、ハートがすべてです。それを感じられなければ手を組めないし、どういう思想でやっているか、僕は自分自身が思い描くやり方で、舵取りしています。そういう人と一緒にやることほど怖いものはない。
自分を守れるのは自分自身です。だから、絶対に間違った方向へ行かないようにすることが、僕のダンス、ダンス界に対する愛情です。本物の人とやっていかないといけないし、僕はそこまでの画を描いた上で動きたい。
もちろん、そんなに簡単に実現できないし、できたらそんなに良いことはない。もっと言えば、本来は上の世代の人がそれを作っていてくれれば、ダンス界も違っていたかもしれない。でもそれができてないから僕がやっている。それも運命なのでいいのです。
ダンスシーンは噴火寸前のマグマなので、子供たちは全員大人のベクトルに追従しています。全国をまわると、この子供たちはソルジャーみたいになっている、一方で、自由伸び伸びやっている子どもたちもいる。いろんな特色があります。なぜかというと、子供は大人の真似をするからです。 子供が悪いわけでは決してないんです。
AKIKOさんもそうですが、いろんなところでダンス界を変えようとする人がいます。そして今年のダンスの義務教育化の流れがあるわけです。その全部がプラスの要素だと僕は思っています。
どんなかたちであれ、ダンスにまつわるムーブメントが出てくることは絶対にプラスに作用します。でも、思想のベクトルだけは、確実に良いものを提示しなければ意味がありません。
何かしらムーブメントを起こしている人に実際に会ってみても、「この人はハートで動いている人じゃない。」と印象を持ったら、自分が矢面に立ってでも、方向転換をしないとダンス界は本当におかしな方向に行ってしまうと思います。さっきも話に出ましたが“鉄は熱いうちに打て”、それが、今、日本に帰ってくる、僕の使命だと思っています。
それは、僕はマイケル・ジャクソンからはじまっているから。やっぱり、ハートがそこにいけばなんでも後についてくる。あとは、ダンサーとしてどこから見ても、後ろ姿さえも納得してもらわないとダメだと思うから。
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TDM
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KENTO君の愛の力で創っていったもので、これからのみんなが一つになっていけるといいですね。
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KENTO
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そうしたいですね。みんなが手をつなげる場所ですよね。常に細心の注意が必要ですし、宗教じゃないけれど、信じているからこそ、人はついていく。でも、違うこともどこかに絶対ある。
自分の足跡を振り返ってみても、やっぱりハートで動かしてきたと思います。本当にそれだけ。僕はマイケルにタッチされたし、ハートでついていったし、だから結果がついてきたんだと思います。
ダンスで結果を出していない人が、キッズにダンスをあーだこーだと語れるのか?そんなの説得力無いですよ。結果がすべてじゃないけど、僕は結果を出してきた人にしかついていきたくない。
僕は自分自身を信じられる。舵取りを間違える奴をマイケルは選ばなかったと思うし、それがすべてですね。
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次なる一歩。KENTO MORIの世界観を表現する90分。
TDM
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今回、ソロライブに向けて描いているチャレンジはありますか?
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KENTO
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さっきも言ったとおり、自分自身が上がってきた階段の次の一歩がこのライブなので、その階段をちゃんとのぼりたいですね。
MJTLの35分を代々木体育館で観て、すごいと思ったから観に来たけど、90分だと長すぎるな・・・って思われたら負けなんです。
さらに、KENTOがマイケル以外の曲を使ってダンスだけで僕の世界観を表現するステージを見せることがチャレンジです。ダンスだけで、僕の世界観をすべて表現するのですからね。
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TDM
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どんなメンツをイメージしていますか?
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KENTO
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宝塚のミントクルーをはじめ、全国から一緒にやりたいダンサーを集めてと思っています。ミントクルーはホントやばいですよ。ヒップホップという一言では片付けられないジャンルです。なんて説明すればいいかな・・・だから、言葉にできないから、そこも僕は好きです。
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TDM
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KENTO君のダンス愛ある世界観、楽しみにしています。公演、頑張ってくださいね。ありがとうございました!
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■Message from friends.
彼はきっと世界で欲しがられているアジア人ダンサーNo.1じゃないでしょうか。だってケント君マチガイナイからね☆
from AI(アーティスト)
KENTOの足跡と次の一歩を見ていると「今度はどんなアートを生み出すんだろう!?」とホントに興奮が止まらない!!彼の思い描く壮大な世界が次も現実として目の前に現れるのは楽しみ以外の何物でもない!!このライブでまた新たな1ページが生み出される!日本にとっても世界にとっても、ダンサーにとってもそれ以外にとっても・・・そんな大きなムーブメントが起きる気がしてならない!やっぱり興奮が止まらない!!
from KEITA(BASE HEADS/AKS)
Dear my brother
ケントの世界を見せてやって下さい。
You can help change the world. I respect you and love you big time!
from 仲宗根梨乃
KENTO君とはマイケルのトリュビュートライブの時、彼に出演依頼を受けて、はじめて同じステージに立ったのですが、リハーサルの時から感じた彼のエナジーは底しれない物がありました。選ばれしスター性さえ感じましたし、何より、人が大好きで、ダンスが大好きで音楽が大好きで、自分大好き!笑。とにかく愛が溢れてるなぁと。彼が起こすムーブメントには必ず、人の笑顔とパワーと光りが溢れてると思います。彼自身が光り輝いてますから、きっと素敵なライブになると、期待しています。KENTOパワーで沢山の人をハッピーにして下さい!
from YOSHIE
KENTOは、独走的(独創的?)で行動力たっぷり!それに輪をかけて天才要素もあり、野心多き少年を思い起こさせる!彼からのインスパイアーされるPOWERはすごいものがある!
from YUU(GOGO Brothers)
KENTO MORI君には、人を引きつける魅力がいっぱいあります。自分もその魅力に引き込まれた一人です。この男のテンション、オーラ危険です。気をつけてください!!みんなをKENTO MORIのネバーランドに連れて行ってあげてください!そしてこれからも燃え続けてください!
from KITE
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