TDM - トウキョウダンスマガジン

NUMERO UNO・raison d'etre(存在理由)を模索し続ける挑戦者
個性的なダンスと彼女等が発する独自の雰囲気が見ている者を惹きつけるNUMERO UNO。そんな彼女等のルーツはどこからきているのか?ダンスを始めようと思ったキッカケはなんなのか?気になるその点をインタビューしてみた。
最初にダンスを始めたキッカケは?
MAI(以下M):子供の頃からすごいダンスを見るのが好きで、親にバレエをやらせてって頼んでいたけど、ダメだったの。コーラスラインもフラッシュダンスも何百回も見ていたから、18歳の時にJAZZダンサーになりたくてJAZZを始めて‥でも「うーん、何か違うかも?」と思って、次にHIPHOPを始めてみたら「こっちだ」って思った。すぐにHIPHOPに転向したね。中学、高校時代は栃木足利に住んでいたんだけど、ダンスの情報が少なくて。だからHIPHOPの情報を求めて東京に行ってはライブとかに通ってた(笑)。その時代はNEW JACK SWING全盛期だったんだけど、難しそうで「あんなことは出来ません!」って感じ。本格的にダンスを始めた時はHIPHOPのシーンがNEW SCHOOLの傾向になっていて、佐久間さん※にバタフライ※を教わった時、「これは面白い!」って思ったのがキッカケでHIPHOPダンスにはまっていった。
JuNGLE(以下J):私は始めたキッカケが全然無い。何故か「ダンスをやらなきゃ」と思ってた。最初は全くHIPHOPと関係なくて、モダンバレエから始めた。高一の頃、自分の学校にダンス部があって、そこに1人で入部したの。モダンだったから、先生から「風になれ」とか言われつつ(笑)。でも基礎をやっていれば足も上がるし、身体も柔らくなると思って続けてた。その頃ってZOOとか少年隊だとか、テレビでやっているダンスをやりたかったんだよね(笑)。

それから劇団(!?)にも入っていて、そこの先輩が「六本木の『一番街』っていうダンススタジオにいい先生がいるよ」って教えてくれたから、実際その先生のクラスを受けたの。そうしたら「この人しかいない!」と熱くなっちゃって。DAVID BOWEN※ていう人で、ブロードウェイとか四季にもいたことがある人。それからは『一番街』しか習いに行かなかった。
M:そうか、JuNGLEと私は根本が似ているんだね。出発点(バレエやミュージカルに影響を受けている点)が似ているんだ。やっと共通点がみつかった(笑)!

私も始めは何のダンスをすればいいのかわからなくて、大学とかも合格してたけど、とりあえずダンス専門学校のマッキーに通い始めた。でもその学校は自分に合わなくて辞めようと思ったの。でも「辞めなよ」って言ったのはウチの親だったんだよ。ブーブー文句言っていたら「そんなだったら辞めてもいいよ」って。で、次の日に辞めちゃった。結局3ヶ月で辞めた(笑)。

多分、私学校嫌いなんだよね。学校っていう環境が嫌いなんだと思う。世界が狭いし、外でレッスン受けてみて学校に戻ると、小さい輪の中でみんながあーだこーだ言ってて、なんだか面倒臭くなっちゃって。だったらそのお金を使って、好きなレッスン受けた方がいいやって。
※佐久間 浩之:SPARTANIC ROCKERS。ロッキング界ではあまりにも有名。アメリカ、ヨーロッパ等世界で活躍するアーティストの振付なども指導する。

※バタフライ:HIOHOPダンスのステップの一つ。基本的に重心を落とし、腰を固定する感じで足を8の字(内側から外側、外側から内側)にと動かすステップ。

※DAVID BOWEN:バハマ出身。六本木のSTUDIO一番街でJAZZダンスを教える。さまざまな舞台で活躍。
ダンサーとして生きていくことを想像してた?
M:なんにも考えて無かったなぁ。私の予定では22歳くらいで『スーパーダンサー』になっていたけど(笑)。

J:自分が劇団に入っていた頃はブロードウェイで踊りたいと思ってた。NYでミュージカルを。英語で歌を歌ってね。
でもそれは今後、可能性はあるんじゃないですか?
J:いやぁー!?いろいろ直さなきゃならないしね(笑)。言葉と、スタイルと。踊りも直さなきゃね!“NO FUCK”だし(笑)!怒られちゃうよ、殺されちゃう(笑)!
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